会員登録

心の奥へ吹き込んだ春風のように 【西安外国语大学 王莉】

2013-09-23 15:14:31     cri    

 人間は社会の中で生きてゆく。その大きなグループから離れれば、ひとりでは暮らしてはいけないのである。だからこそ、人間同士でお互いに助けあうのは必要である。ただ、昔の自分はそれについて特に何も考えていなかった。

 あの日の事、未だにまだ覚えている。あれは昨年の11月かな、私は咸陽で飲食店を持っているおじを訪ねていった。空模様は悪いとは言えないものの、大風が吹きすさんでいた。咸陽は初めてなので、少し不安があったせいか、バスを間違えたりすることもした。でも、どうやら無事に到着した。

 久しぶりにおじと会えて、ふるさとの料理も食べられて、すごく楽しかった。せっかく来たのだから、一晩ぐらい泊まったらどうだとおじが何度も言った。でも、「私以前から、自分のベッドじゃないとほとんど眠れない、そういうくせがあるの。だからどうしても学校へ帰る」て答えた。

 運が付いていなかったというものか、私がバス停に着いた後、午前中からの渋滞で咸陽から西安までのバスが運行止めだと教えられた。たとえバスに乗っても、途中で降りなければならなかった。もうおじの誘いを断ったから、今戻るわけにもいかないと思った。

 とりあえず、バスに乗って前方の様子を見ながら決めると決断した。今でも、ああ、あの時バスに乗ってよかったなあって思う。その時咸陽に品物を仕入れるきれいなおばさんと娘さんに出会った。彼女たちも帰途につく方法に困っているらしいのだった。どうしようもない気分にとらわれていた私にとっては、おばさんたちが唯一の頼りになった。それで、ついていこうと思った。

 優しくされた私は、彼女たちに感謝の言葉以外に何も思いつかなかった。

 途中から降りねばならなかった私たちは歩き始めた。足が棒になるまで歩いたが渋滞が続いていた。その時、おばさんが電話をした。友達が迎えにくると言ってくれたらしい。一瞬、心の中では慌てた。おばさんたちは私を連れていってくれるかな、ひとり残されたらどうしようって、ドキドキした。幸い私は放ってはおかれなかった。ちゃんと西安まで送ってくれた。そして、別れるとき、連絡先も交換して、「またチャンスがあったら会おうね」て熱く言ってくれた。

 学校に戻ってから、私はよく思う。あの時、彼女たちは、まるで暖かい春風のように、私の心の奥へ吹き込んだ。困っていた私を助けてくれた。今でも温かい感じを全身隅々までしみこむように覚えている。おばさんたちの助けがなければ、私はどうなったのか考えたら怖くなる。

 今回の経験から重大なことがわかった。誰でも困っている時がある。だからこそ、この社会という大きなグループで生活している私たちは助けあわねばならない。一度他人を助けたら、次回ヘルプがもらえるかもしれない。いつでもこの思いを持ち続けている姿勢が大切である。これも今の社会にとって最も必要だと考えられる。小さな行為でも人に幸せを感じさせる。自分の出来る限りのことをしさえすれば、私たちの世界はもっと美しくなるのではあるまいか。

 一人一人各々の行いを持って世界を変えよう!

関連ニュース
写真トピックス
コメント
今週の番組
今日熱点
快楽学唱中文歌
特集ダイジェスト
LINKS