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三時間目 「ライフマガジン」(大野の河北省取材の旅)

2013-09-10 18:16:41     cri    


隆興寺(河北省正定県)の世界最古で最大の銅鋳千手千眼観音

 

 担当:大野清司、王穎穎 
 

 たまたま8月末に大野も河北省に取材旅行に行きました。6日間の旅でどこへ行き、何を見たのかいろいろお話しします。

 北京をぐるっと囲むように拡がる河北省は、北京に近いこともあって何度も行ったことがあります。しかし、今回行ったところは初めてのところがほとんどで、意外な新発見をしました。以下、お話しした内容を箇条書きでご紹介します。

 博物館

 (1) 正定県と隆興寺

 ・石家庄郊外の正定県は城壁に囲まれた古い街。そこに臨済宗の故郷・臨済寺など歴史スポットがひしめいている。街全体が博物館。

 ・中でも隆興寺は、今から1000年ほど前、北宋の時代の雰囲気を良く伝えている寺。建築そのものやその配置、仏像、壁画などがいろいろそろっていて見応えがある。こちらは寺全体が博物館のようなところ。

 (2) 西柏坡記念館:

 ・旅の最後に行った。展示の仕方も洗練されていて、内戦後期の中国共産党の動きなどが良く分かる。

 ・住宅や事務所も残されていて、延安のヤオトンもそうだったけどとても質素。

 ・習近平総書記も就任してから視察に行ったのは、この時代を思い出せ!ということ。贅沢追放!特権追放!

 (3) 泥河湾博物館

 ・200万年前の動物の化石や人間が使った石器が出ている。

 ・北京の周口店、北京原人は何万年前?

 ・実際に行ったのは、136万年前の化石と石器が出た遺跡。広大な渓谷で、東アフリカの人類化石が出ている有名なオルドバイ渓谷にちなんで、東アジアのオルドバイ渓谷なんていう人もいる。

 ・6月にできたばかりの博物館があって、遺跡全体の背景が良く分かる。

 ・科学的に人類の曙を探索していく、謎解きのワクワク感がある。

 ○伝統工芸の産業化

 (1)蔚県(いけん)切り画

 ・切り絵の故郷・蔚県の南張庄た。蔚県の切り絵はユネスコの無形世界遺産にも登録されている。切り絵名人の技を3代にわたって受け継ぐ周広さん(58)の工房。

 ・下絵を描いた紙を50枚重ねて切り抜く。それを1枚1枚色づけする。作業はすべて人力。

 ・4代目候補・周さんの息子さん(13)がただ今修行中。修行の第一歩は道具の刃を研ぐこと。

 (2)藁城宮灯(こうじょうきゅうとう)

 ・一方、伝統工芸の産業化に成功したのが藁城(こうじょう)の宮灯、飾り提灯です。

 ・飾り部分の紙の切り出し作業がすべて機械化されていた。

 ・工作機械を改良して紙切り用マシンを開発したのが、社長の史有全さん。

 ・1984年、今の会長の張鳳軍さんと2人で宮灯製作の仕事を始めた。初めは石家庄の狭い部屋で手仕事から始めた。もともと史さんは切り画の故郷・蔚県の出身で紙細工はお手の物。

 ・2006年に今の紙切り機械を導入し大量生産の道を開いた。2008年のオリンピックでは公式宮灯に採用され、さまざまな企業のノベルティとしても活用されている。CRIグループの宮灯もあった。

 ・今や中国一の宮灯会社に成長した。まさにチャイナ・ドリームを体現する民間起業家。やはり中国経済を底辺で支えているのはこうした人たちだなと思いを深くした。(大野)

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