空を仰いで月を眺めると、その表面に黒い人影のようなものが見えませんか?中国の伝説では、それは呉剛という人が桂の樹を切っている姿なのです。唐代、呉剛伐桂の神話が広まりました。月の中には500丈に達する桂が生えていて、この樹は巨木なだけでなく、癒しの奇妙な力も持っています。呉剛は元々人間界できこりとして暮らしていました。彼は仙人になりたいと考えていましたが、熱心に修行する気はありませんでした。その様子を見た天帝は、呉剛に月宮に来て、月にある桂の樹を切り倒すことができたら仙人にしてやろうと言いました。
しかし、呉剛がいくら樹に斧を入れても、その切り口は自然にふさがってしまい、なかなか切り倒すことができません。こうして、どうしても仙人になりたい呉剛は、今でも月で桂の樹に斧を振るい続けているのです。(馬ゲツ)
© China Radio International.CRI. All Rights Reserved. 16A Shijingshan Road, Beijing, China. 100040 |