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取材日記-9月11日

2012-09-12 13:18:59     cri    

中国語日記へ

 昨日、浙江省入りして省の人民政府の方々から熱烈な歓迎を受けてから一夜明け、百聞は一見にしかずということで、浙江省の素晴らしさを実感するために朝9時前にバスがホテルを出発しました。さあ、取材旅行の本格的な始まりです。西湖に程近い杭州市のホテルから車で3時間。まず、やってきたのは舟山市です。

 恥ずかしながら、舟山と聞いて初めは山が有名なところなのかと思っていたのですが、それは大きな間違いで舟山市とは中国一の郡島であり、本島(502,6平方km)をはじめとした1390の島からなる(人が常住しているのは103島)海に浮かぶ楽園だったのです。舟山市は中国の海洋経済における最も重要な都市のひとつで、港口物流、臨海工業、リゾート、現代漁業、海洋産業、船舶基地です。上海の南に位置し、大陸とは寧波から橋を渡れば目と鼻の先という恵まれた地理を持ち、大規模な港に豊富な海洋資源を有しています。人口は約100万人だそうですが、リゾートのピーク時には2200万人に膨れ上がるそうです。日本とは横浜、大阪、長崎の港と貿易を行っています。こんなに素晴らしい条件を持ったこの舟山は何故、これまで知られてこなかったのでしょうか?

 それもそのはず。実は舟山市は2011年6月30日の中国国務院の決定により中国国内で4つ目となる新区「舟山新区」として開発がスタートしたばかりなのです。毎年、省からの補助金6億元(約75億円)が投入され、今後10年~20年でリゾート、海洋産業に留まらずあらゆる方面を網羅する海上の楽園が完成する予定です。

 なんだか、ものすごいことが待ち受けているようで、その実現が本当に楽しみです。

 では、その楽園を早速探索!大陸から伸びた大橋を渡り右に山並み、左に海を臨み、まずは冊子という珍しい名前の島に到着です。空からこの島を見ると本を開いているような形をしていることから、この名前がつけられました。

 冊子に到着してから海の幸に舌鼓を打ち、海と大橋を臨む展望エリアにて、しばし見学。

 現在は夏休みが終わったばかりのオフシーズンということで人影はまばら。それが却ってゆったりした空気を醸し出していて気持ちよかったです。町の様子は大型リゾート都市というのとは全く違い、のんびりした田舎町が海と山に抱かれて静かに暮らしているといった感じです。北京とは違い畑や野原のほうぼうに戸建て住宅が並び(大きさは3~4階建ての豪邸です)羨ましいことこの上ない感じでした。

 様々な顔を見せる舟山の島々。その特徴はリゾートだけではありません。金塘島に渡ると大規模な港を見ることができます。寧波―舟山港は元々2つの港として機能していました

 が、政府の統一プロジェクトの推進で2007年に統一されました。まだ建設途中ですが既に新しい港として機能しています。ここが出来る前は、全ての船荷は上海港へと運ばれていました。浙江省は中国全体の輸出業の10%を占めています。大規模な貿易港プロジェクトを担う港の出現によって今後益々貿易が盛んになり海洋経済が急速に発展するに違いありません。

 この新しい港を取り仕切る舟山甬舟コンテナターミナル有限会社におじゃましてお話を聞いたところ、現在は世界に9つの航路を持ち、服飾品、紡績、電子部品などを輸出しているそうです。まだできたばかりの港ですが、この日も船からコンテナが下ろされているところでした。

  

  中国を語る上で、経済発展というキーワードは欠かせませんが、こんな大規模な新プロジェクトを目の当たりにするとその発展の加速を肌で感じることができます。日本の海の向こうで着々と進む中国の大規模経済発展を皆さんはどんな風に見ているのでしょうか?

 日本という島からやってきた私が、中国の期待の星とも言える島の魅力に明日も迫ります!(丹羽麻衣子)

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