河北省見学の2日目は、滄洲市の「歴史と文化を生かしたまちづくり」と「滄洲市の新たな挑戦」に接した一日でした。
まず、訪れたのは滄洲市、吴橋県。世界でも、ここにしかないという「雑技」のテーマパークです。実は吴橋県は「中国の雑技の郷」として、昔から知られ、中国を代表する無形文化遺産の一つでもあります。
中に入ると、雑技の様々な姿をした人たちの像があちこちにあり、何か、歴史と重みを感じさせます。
そして、どこ大きなホールみたいなところで、雑技を見るのかと思ったら、それが違うのです。
御覧のようにせいぜい100人から200人ぐらいがステージをぐるっと取り囲むスペースがあちこちにいくつもあり、そこで様々な雑技が行われるのです。、すぐもう、目の前で行われる、鍛え抜かれた肉体と技から生まれる、様々な、技。観客との愉快なやり取り、興奮を高める中国楽器の生演奏!
取材を忘れて楽しんでしまいました(私は4つのステージを見ましたが、真剣に楽しみすぎて、もう疲れちゃいました!)
様々な楽器を操ったり、鼻から吸った煙草を耳から出す芸人。
それぞれの出演者が一流のエンターティナーなのです。
この施設ができたのは20年ぐらい前ですが、滄洲市では、このテーマパークを核に、ここ3年文化産業の発展に力を入れ、今では文化産業に携わる人が2万人、全産業に占めるGDPも5.2%と成長してきているそうです。
さて、次に訪れたのは開発が進む新たな港、黄驊港(こうかこう)です。
港の見学だというのに、まず向かったところは、火力発電所でした。
実はこの火力発電所は、この新港の地域のライフラインを一手に引き受けている、中国で初めての世界でもおそらく珍しい火力発電所なのです。本来の発電とともに出た熱も利用して、地域に供給します。さらに、この地域には地下水脈がないため、ここで海水を真水に変え、地域の水をここで賄うのです。来年には1日6万トン近くの水を、この発電所で供給できるようになります。
さて、港に来てみると、このとてつもなく大きなクレーンが、港のスケールを物語っています。真ん中の下に見える、ピンクの色が人間ですので、その大きさを想像してください。
かつては、この周辺の石炭を出荷するだけの小さな港でしたが、4年前から総合的な大規模港として建設が始まっています。やがて、この新しい港を中心に人口100万人の都市が形成されるということです。
発展と経済成長が続く、中国の具体的な姿を滄洲市の黄驊港(こうかこう)に見たような気がしました。
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