青海省には、「虹の郷」と呼ばれるところがあります。それは、省都・西寧市から東北に30キロ離れた互助土族自治県です。およそ1000年の歴史を誇る町です。
取材に応じる高和偉副局長
しかしどうして「虹の郷」と呼ばれるようになったのでしょうか。この謎は県観光局の高和偉副局長が解いてくれました。
実はこの土地に住むトウ族の未婚の女性の服装に由来しているそうです。彼女たちの服装には、赤、黄、緑、黒、青、そして紫と白の7種類の飾りが付けられているのです。これが7色の虹に喩えられ、土地のキャッチコピーにもなったのです。
トウ族の色鮮やかな衣装
青海省はトウ族が居住する唯一の場所であり、ここ互助県は全国で唯一のトウ族自治県です。そのためトウ族風俗文化は、互助県観光を特徴づけるものとなっています。2006年にはトウ族の結婚式が国家級無形文化遺産に登録されました。
観光客がいつでもこの結婚式の様子を楽しめるように互助県民族パークではトウ族の結婚式を再現するショーが行われています。なんと観光客も、新郎、新婦に変身して参加することができます。
トウ族の結婚式
白はトウ族にとってとても縁起のよい色で、嫁さんを迎えに行く日には、白い羊を用意するのが慣わしです。他にもいくつか独特の慣わしがあります。例えばドアを開ける前に、いくつかの質問に答えなければならない、新郎の家に着くまで新婦は足を土につけてはならない、などなど全てトウ族の結婚式ならではの習慣です。
このショーはトウ族の董思明さんが、親戚を集めて演じています。董さんは、トウ族結婚文化の伝承人の称号を持つ唯一の人です。彼の仕事はこの無形文化を多くの人に知ってもらい、そしてトウ族の人たちにずっと受け継いでもらうことです。
彼の話ではトウ族の結婚式は、言語、日常生活、飲食習慣、礼儀、仏教文化の集大成です。
取材を受ける董思明さん
高原地区の人たちはハダカムギでつくったお酒をよく飲みます。ここ互助県には、中国最大規模のハダカムギ酒造場があります。醸造のプロセスを見学でき、酒文化を体験することができます。
互助造酒場
自然の風景、トウ族の文化風習、チベット仏教、酒文化、この4つの要素が、互助県の観光を支えています。今年上半期、わずか77平方キロの村におよそ130億人が訪れました。貴方もぜひトウ族文化を体験してみたいと思いませんか。
北山森林公園
チベット仏教の佑宁寺
(文責:李軼豪)
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