アメリカを訪問中の中国の胡錦涛国家主席は2009年9月22日、ニューヨークでアメリカのオバマ大統領と会談しました。胡主席は、「中国はアメリカとともに、チャンスをつかみ、協力を深め、二国間関係の健全かつ安定した発展を推進していく」と述べました。
この中で、胡主席は、過去半年間に中米関係が収めた成果を高く評価した上で、4つの意見を提出し、「まず、密接的なハイレベルの交流を保持すること。次に、初めての中米戦略と経済対話の後、国際金融危機への対応と経済・貿易、テロ取締り、核拡散防止などの分野における二国間の協力を強化すること。3は、共に関心を寄せる国際及び地域問題に対する協調と協力を深めること。4は、文化交流を強化することだ」と述べました。
また、「台湾やチベットなどの内政問題は中国の領土保全に関わり、13億中国人の心につながる。中国はアメリカが一つの中国の方針を堅持し、中米両国の3つの共同声明を遵守していることを積極的に評価する。同時に、実際の行動による二国関係の発展を推進することを期待している。中国はアメリカがチベットを中国の一部と認めたことを讃えるとともに、チベット問題に対する中国の立場を理解するよう期待している。ウルムチ暴力事件は国内外の「三つの勢力」(テロリズム、分裂主義、宗教極端主義)が扇動し、組織した由々しい暴力犯罪だ。アメリカは暴力犯罪を取り締まるために中国が実行した措置を支持、理解することを期待している。アメリカが領土内での中国を分裂させる東トルキスタンによる犯罪行為を厳しく抑えるよう、中国側は期待している」と強調しました。
これに対して、オバマ大統領は「アメリカは中国との全面的な協力関係を打ち立てたい。まもなく中国を訪問することを通して、国際や地区間及び二国間の関係を新たな段階にしていきたい」と述べ、「台湾問題に対して、アメリカは依然として一つの中国の方針を堅持している。アメリカはチベットの独立を支持しない。中国の主権と領土保全を尊重する」と強調しました。
米の中国製タイヤ輸入制限について、胡主席は「これは両国の根本的な利益にならず、このようなことが繰り返して発生しないことを望む。国際金融危機に直面している今、中国とアメリカは貿易保護主義に強く反対すべきだ。中国はアメリカと共に、経済・貿易における協力を広め、平等な協調によって貿易紛争を解決すべきだ」と述べました。オバマ大統領は「アメリカは、自由貿易主義を支持し、対話によって各問題を解決したい。国際金融危機への対応に果たした中国の努力、また人民元為替レートの安定を維持したことを讃える」と述べました。
同じくこの日、胡錦涛国家主席はまた、韓国の李明博大統領やロシアのメドベージェフ大統領と会談し、中韓、中ロ関係など二国間関係及び共に関心を持つ国際問題や地域問題について意見を交わしました。(翻訳:ZHL )
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