瀋陽市は遼寧省の省都で、その名は、市内の南部を流れる川、渾河の古名・瀋水に由来しています。また、国家歴史文化名都市に指定される観光都市でもあり、経済的な重要性から省クラスの自主権をもつ副省級市でもあります。市全域の人口は513万人、中心部の人口は786万人(2009年)と、東北地方で最大の都市となっています。

　経済面では、瀋陽市は建国初期から、装備製造業を中心とする重工業基地として建設されてきました。数十年の発展を経て、現在では、一定規模の工業企業（国有企業または売上高500万元以上の民間企業）が3万3000社以上に上り、2009年度の全市総生産は昨年の同期に比べて14%増え、4359億元に達しました。

　国家歴史文化名都市に指定された瀋陽市は長い歴史を持っており、瀋陽故宮、北陵(昭陵)、東陵(福陵)という3つの歴史的な文化遺産が世界遺産リストに登録されています。

　そして、瀋陽を訪れたなら、世界遺産のほか、7200年前の定住集落遺跡である新楽遺跡や張作霖、張学良ら張氏軍閥の官邸及び私邸だった張氏帥府、九・一八歴史博物館（満洲事変跡につくられた記念館）を訪ねてみてください。（万、中原）