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村から町へ 新団地"蠡湖人家"

2010-10-31 15:32:57     cri    

 "蠡湖人家"は無錫近郊にある住宅団地の名前です。3年前に整備され、総面積33.46万平米。十数棟の高層マンションに、全部で3000世帯、8000人の住民が住んでいますが、その中の2000世帯はこの周囲の村落に住んでいた農村部住民でした。都市近郊の開発が進むにつれ、昔の村落が急ピッチに都市化したことがこの巨大団地が生まれた背景にあります。先日、姉妹都市交流会議に参加した各国代表と一緒にこの団地を訪れてきました。

 いたるところに暮らしやすさへの工夫が凝らされています。その一例は広々とした高齢者活動センターです。

 高層マンションに引っ越した後も、昔同様、3世代で暮らす家が多いようです。子どもや孫が仕事や学校に行っている間、家に取り残されたお年寄りが一人で寂しい思いをしなくて済むよう、団地の入り口に立つビルのワンフロアを使って高齢者の集会所を作りました。卓球室、図書室、マージャン・トランプ室、マッサージ室、書や絵画の創作ができるアトリエなどからなり、ここに来れば、同じ趣味のある人たちと気軽に交流ができます。

 ところで、"蠡湖人家"の住宅は80平米から180平米までいくつのタイプがあり、村民は従来の住宅と同等の面積の部屋を市場価格の10分の1ほどの価格で購入する権利があります。買わない場合は、市場価格との差額を補償金として入手することもできます。ただ、不動産価格が上昇し続けているので、もともとの一軒家の代わりに何軒もの分譲マンションを購入して、両親と子どもが別れて住む家族も多いようです。

 高層マンションの中のお宅にお邪魔しました。90平米の2DKに夫婦と8ヶ月になる赤ちゃんが暮らしていますが、ちょうど平日の午後でしたので、若い夫婦の代わりに、お二人の母親が迎えてくれました。2人とも一人っ子で、それぞれのご両親がすぐ近くに住んでいるため、昼間の赤ちゃんの世話と家事は2人の母親の仕事となっているようです。

 「生活環境は以前に比べてぐっと良くなりました。トイレやシャワーも室内にあり、とても便利で楽になりました」と2人のおばあちゃんは満足の笑みを浮かべました。

 "蠡湖人家"では、高層ビルとビルの間に広々としたスペースが設けられており、人々が集まりやすいよう、廊下や東屋、ベンチなどがたくさん設置されています。

 私たちが訪れたとき、遠方からの訪問客を迎えるため、団地の太極拳隊や舞踊隊などが正装してパフォーマンスを披露してくれました。また、小さな子どもを連れて、自発的に広場に集まってきた母親や祖父母も多く、皆さん、握手と微笑みで肌の色の異なる各国のお客さんと楽しい交流のひと時を過ごしました。

 目にも止まらぬスピードで進む都市化。しかし、そこに暮らす人々の心や笑顔は変わっていません。ほっとした良い見学ができました。(王小燕)

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