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記者日記(取材五日目)

2010-08-27 14:24:36     cri    

 いよいよ最終日。寧波市郊外の滕頭村を訪ねました。

 滕頭村は、2007年国連の「世界の調和の取れた村ベスト10」に選ばれた他、今年の上海万博ではベストシティ実践例として唯一農村をテーマとしたパビリオン滕頭館が設けられました。

 寧波市内から滕頭村までは車で45分。まず村の文化展覧ホールで村紹介のビデオを見ました。もとは貧しい一農村に過ぎなかった滕頭村は、90年代初めに果樹を中心に農村請負制をスタートさせ、やがて農業公司、自然食品公司、園林緑化公司などの企業を次々設立しました。2002年には農村エコツアーを始め、国からAAAA級の観光地にも指定されましたが、そうした起業により村人の収入は年間24000元にもなったそうです。

 村の副書記・劉松江さんの案内で農村観光の施設を見学しました。昔ながらの水車がかったんこっとんと音を立て、来村者が植えた樹々が日をさえぎり心地よい風が吹きます。温室では様々な花々を育てて、そのまま出荷するそうです。

 劉さんは、ただ経済発展をした農村というだけならどこにもあるが、環境を守り自然と共生しながら発展を遂げた村はそう多くない、と胸を張っていました。

 村は340ほどの世帯に830人ほどの人が住んでいます。1戸あたりの人口は2人ちょっとなので農村としては少ないですね?と聞くと、劉さんは、この村は60歳以上の人が8分の1を占める。それで1戸あたりの人数が少ないのだが、村からの医療補助金が最低でも1100元支給されるので高齢者も安心して暮らせるということでした。

 午前中で全ての取材活動を終え、午後は杭州市の䔥山飛行場から北京に戻ります。5日間の浙江省の旅については、またあらためてまとめたいと思っていますが、やはり水と緑の多いしっとりとした風景は、心を和ませてくれました。また、山々が続く合間にどんなところにも企業や工場があるのが印象的でした。こういう土地の狭いところだからこそ、誰もが起業家になっていろいろなビジネスを起こしている。しかも、温州や寧波というある意味では中国の片隅から、世界に向けて製品を送り出しているところがすばらしいと思いました。

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