綏芬河市は中国黒龍江省東南部に位置する県級市です。東は27キロにわたってロシアと国境を接し、南、西、北は牡丹江市東寧県に囲まれ、国境貿易都市として繁栄しています。市の名前は綏芬河に由来します。下級行政区域は綏芬河鎮、阜寧鎮、互市貿易区と辺境経済合作区に分かれています。
1860年の中露北京条約により綏芬河地域はロシアと国境を接することとなりました。 1897年に、ロシアが建設した東清鉄道が開通し、綏芬河地域の一部は鉄道会社の所有地(鉄道附属地)となりました。1921年に中東鉄道の付属地行政権が回収され、1926年に綏芬河市が設置されました。 鉄道の開通により、綏芬河地域は対露貿易の基地となり、貿易により繁栄しました。1945年の解放後は綏陽県に編入され、1948年に綏陽県は東寧県に編入されました。1968年に綏芬河は県級区に昇格して牡丹江地区の管轄となり、1973年には再び東寧県に属しました。1975年に再び県級市が設置され、牡丹江地区に所属します。1985年には省轄市となり,牡丹江市が管理を代行しました。1992年に国務院の認可により第1次辺境開放都市に指定されました。
ハルビンからウラジオストックに通じる旧東清鉄道の中国側の最初の駅があるため、ソ連崩壊後、ロシアから大量に商品の仕入れに来るようになり、 ロシア人相手の商業都市として大発展を遂げました。 近年のロシア人観光客は約30万人ですが、その大部分は商人です。このため、黒龍江省では省都ハルビンに次いで裕福な都市となり、北辺の小深圳と呼ばれています。工業ではロシアから輸入する木材の加工業が発達しています。近年はロシアを訪れる中国人観光客も年間7万人程度になっています。
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