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平松守彦さんインタビュー

2009-12-31 13:33:35     cri    

 1.「中国と縁のある10名の国際友人」に入選した当時のお気持ちはどうでしたか。

 実は今年の「中国と縁のある10名の国際友人」に入賞して、5000万人以上の一般の方のアンケートで選ばれた、特に日本人として私一人が選ばれたのは、大変嬉しく思っています。

 2.「一村一品運動」は日本の大分県で始められた地域振興運動ですが、今は、中国でもかなり普及しているんですが、そのきっかけは何だったのでしょうか。

 私は通産省に26年間いて、当時の大分県の知事からぜひ大分県の知事になってくれと言われて、大分に帰ったわけです。そのとき、地方を回っていくと、道路が悪いとか、県が補助金を出してくれないとか、いくらいいものを作っても若い人がいないとか、多くの不満がたくさん私に言われました。ただ、そんな不満を言う暇があったら、何か一つ自分たちが誇りに思う製品、物でも良ければ、なんでもいいです。みんなに注目されていいと思ってもらえばそれでいい。いいものがあったら、知事がセールスマンになって、日本では東京、中国では北京、一番大きなマーケットに持って行って、宣伝すると、有名になるわけです。当時有名になった焼酎の会社も、今はナンバーワン、トップの会社になりました。もちろん、失敗したこともあったですけど、たくさんの製品を作りました。当時、中国上海市の指導者の汪道涵さんに呼ばれて、「一場一品運動」を始めました。この後、武漢で「一村一宝運動」が始まりました。それからは、だんだん中国各地に広がっていきました。今、中国で一番大きな問題は三農問題(農村、農業、農民)ですから、この問題を解決するのには、「一村一品運動」が必要です。一村一品運動によって、民をもって官を促すことができます。中国で社会主義農村建設が広がっている中、勉強のため中国から日本に来る人もいましたが、私も中国に行って、一番南は雲南省、一番北は東北地方まで回って歩いて、アドバイスをしたことがあります。

 3.中国で「一村一品運動」を展開中、なにかエピソードがありましたか。(11:44-13:50)

 エピソードと言えば、上海で「一村一品」を進めた時に、汪道涵さんは「一村一品」もいいですけどでも、上海で世界一いいものはやはり上海蟹だと言って、上海蟹をご馳走してもらいました。大分にもたくさん蟹がありますけど、上海蟹はさすがにおいしかったです。中国は昔から美味の国と言われています。中国には北京ダックとか色々おいしいものがありますけれども、汪道涵さんがご馳走してくれた上海蟹の味はさすがにナンバーワンという感じです。上海蟹が一村一品の最高トップ賞と思っています。中国のローカルなものでもグローバルになる可能性があると思っています。

 4.2010年、新しい年に対する期待や願いごとは何でしょうか。

 21世紀、いよいよ10年も経ちました。私は21世紀の一番大きな問題は地球温暖化と環境保護、それにアフリカ、アジア、中南米の貧困な国、特に農村部の貧困撲滅だと思います。アフリカにしても、アジアにしても、農村部の男の人は都会に行って、婦人だけになり、食物は婦人の作る物となって、大きな食糧問題になりました。中国も、もう食糧を輸入しなくてはならないという時代になっていきます。農村における労働力は乏しく、新しいものを作る力はなくなってきています。そういうことに力を少しでもかしたいと思い、私は今85歳ですけれども、歩ける限り、中国を歩いて、この話をし、また、向こうから勉強に来る方にも同じ話をしています。これからも、この活動を続けていきたいと思います。世界の平和は技術力、軍事力、経済力ではなく、人民と人民との友情は、お互いが勉強し合う、ハードパワーではなく、ソフトパワーが一番大切だと考えています。

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