68歳の趙聚明さんは最近、悩んでいることがあります。それは運転免許がなかなか取れないということです。これまでに2回も受験しましたが、すべて不合格でした。
趙さんは江蘇省金壇市薛埠鎮のごく普通の農民です。今年1月、趙さんは5万元の車を購入しました。しかし、困ったことに、運転免許がなかなか取れないわけです。
趙さんはこれまでに三輪車とオートバイを運転したことがありますが、車は初めでです。3回目の試験でようやく合格し、7月10日、趙さんは晴れて念願の運転免許証を手に入れました。但し、毎年の身体検査が条件として義務つけられました。
趙さんは「受験者の中で私が一番年上なんだ。車を先に買ってしまったものだから、何としてでも免許を取らないとと思って、3回目まで諦めずに受け続けた」と述べました。
江蘇省常州市の西側に位置する薛埠鎮は、面積230平方キロメートル、人口7万人近くの町です。丘陵地帯に位置しているため、豊富な山地資源があり、「花と木の里」と呼ばれています。2008年、草花の栽培面積は耕地面積の30%に相当する1500ヘクタールを超え、売り上げは2億元を上回りました。
趙さんの生活はこの草花の栽培で豊かになりました。趙さんが所有する田んぼには、ケセキとクスノキが植えられています。去年ケセキの苗木だけで10万元以上の売り上げがありました。
趙さんは今の生活を思うと、嬉しくてたまりません。「去年、ケセキの販売で10万元以上儲けた。鎮全体では200万元余りも売り上げがあった。皆草花を栽培している。家電製品から車まで、今では何でも揃っている」と述べました。
趙さんは車を運転しながら、次のように語りました。
「農薬を買いに行く時、市場まで車を運転するんだよ。7、8キロあるんだが、12分ぐらいで着いてしまうから、とても便利だ。エアコンがあるから、夏は涼しく、冬は暖かい。オートバイより遥かにいい」と述べました。
薛埠鎮は草花の栽培のほかに、工業も盛んです。ここ数年、薛埠鎮政府は「経済発展による鎮の建設、鎮の建設による経済発展」という方針を打ち出しています。現在、建築材料、服装などの主軸産業が形成され、昨年の工業生産総額は前年同期比18%増の47億元に達しました。
経済発展につれ、薛埠鎮には4.8平方キロにわたる小さな都市が現れ、そこには1万人余りの人口が集まっています。そのため、住宅建設省から全国小都市建設モデルの称号を授けられています。
許羅鳳さんは薛埠鎮で雑貨店をすでに20年余り経営しています。許さんは薛埠鎮のここ数年の発展について、「20年前、街は平屋ばかりだった。私たちのビルのような建物は1棟しかなかった。それが見る見るうちに開発が進み、今ではビルが立ち並んでいる」と述べました。
インフラ建設は、薛埠鎮社会事業の発展を促しています。ここ数年、鎮政府は医療衛生に力を入れています。現在、農村医療保険の加入割合は100%に達しています。農民1人当たりの負担は10元で、残りは政府が負担します。
これについて、趙さんは「去年の医療保険費は10元しか払わなかった。医療費の半分が手当てとして後で受け取れる。みんな医療保険カードを持っているから、とても便利で安心だ」と述べました。
現在、中国には1万8000の鎮があります。これらの鎮は中国の都市化プロセスの推進にとって大きな意義があります。しかし、中西部の鎮と東部の鎮とでは発展の程度に大きな開きがあり、まだまだ道のりは長いと言わざるを得ません。
建国60周年記念番組、今日は江蘇省金壇市薛埠鎮の経済発展と関連して、中国の鎮の都市化建設についてお伝えしました。(翻訳:ooeiei)
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