会員登録

「胡同」生活を満喫するイギリス人

2009-07-18 11:11:09     cri    























src="mms://media.chinabroadcast.cn/japanese/waiguoiroiro090718.wma">BR>



type="video/x-ms-wmv"





width="300" height="44">

 北京の伝統的建築といえば、やはり世界でも有名な「四合院」ですね。数世帯がともに暮らしている大きな住宅「四合院」、そして、それぞれの住宅をつなぐ路地・「胡同」。夏の夕方になると、みんな「四合院」の中庭に集まり、おしゃべりしたりゲームをしたりとリラックスした時間を過ごします。和気あいあいとした雰囲気は、まるで大家族の暮らしのようで、都会の喧噪を忘れてしまうほどです。

 現在、北京で暮す外国人がますます増えていますが、そんななか、「四合院」や「胡同」での生活を楽しんでいる人も少なくありません。イギリス出身で、中国生活15年、今は「胡同」の中に住んでいるドミニックさん、中国名は江森海(ジャン・センハイ)。「胡同」について、センハイさんはこのように語っています。

 「とってもスペシャルな感じ。まるで博物館のようですね。特に、夜は観光客の団体もおらず、静かに胡同の中を散策することができます。どの家、どの玄関も数百年もの歴史があり、手で触れることもできます。こんなに歴史感のあるものは、他の国では博物館でしか見られないから。四合院は大都会の中に点在する村々のようでもあります。夜は車の騒音は聞こえないし、ベランダで一服したり晩酌したりしてとても気持ちいいですよ。そのままベランダで寝てしまってもいいです。」

 センハイさんにインタビューしたのはちょうど早朝だったので、木々をそよぐ風の音や小鳥のさえずりがはっきりと聞こえてきました。ざわめいた都会ではなかなか味わえないのどかな雰囲気でした。このような「胡同」生活から、センハイさんはいろいろとインスピレーションも受けたといいます。そこから生まれたのが、センハイさん自ら手がけたオリジナルTシャツ・ショップです。ここで、お客さんは自分が好きなデザインをTシャツにプリントすることができます。店の名前は「創可貼」、日本語の「絆創膏」、英語の「プラスター」に当たりますが、面白いデザインをシャツに貼り付けるという意味が込められているそうです。

 「ずっと前からTシャツ・ショップをやりたいと思っていました。企画には半年もかかりました。やっぱり、北京っぽい、中国っぽいものをやりたいし、外国人として自分らしさも出せるものがないかと考えましたね」と、この店の経営のために、彼はいろいろと工夫を凝らしているようです。

 センハイさんによると、自分は絵が描けないけれど、北京にいる13年の間、北京を代表できるデザインをいろいろと集めてきたそうです。店のロゴとか、地下鉄のチケットや路線図、小学校の教科書のイラストなどすべてがTシャツのデザインになっています。他の人が見たら、納得が行かないようなデザインもありますが、センハイさんは「自分がこれまで見てきた北京をそのままTシャツに反映した」と説明しました。

 この店に入ってみると、1980年代の北京にタイムスリップしたような錯覚が起きました。ホーローの洗面器、ブリキのおもちゃ、子供用の三輪車などを見ると、昔の面影が目に浮かびます。センハイさんからもらった名刺は、なんとも北京らしさ満載のデザインです。青地に白い文字、まるで古い住宅前に掛かった表札のようです。そして、肩書きは「創意独裁者(デザイン独占者)」、店のオーナーを意味するのだそうです。「本当はオーナー兼デザイナーだ!」と、センハイさんは冗談交じりに笑っていました。

 「この町の魅力は、やっぱりここで暮らす人間にある。北京の人々はみんな親切で、優しいですね。北京に来たばかりのころ、仕事もお金もありませんでした。こんな私は、よく外国人に馬鹿にされました。しかし、北京の人はそんなことはしません。彼らはいつも『お金がなくても大丈夫!ご飯はおごるから』と、やさしくしてくれたんですよ」と、センハイさん。「北京とご縁がある」という言葉も、インタビューの中で何度も耳にしました。

 センハイさんは、中国の変化も毎日のように感じています。「道路の幅が広くなった、ビルも高くなった、それに、生活も豊かになった」それをこの目で見てきたセンハイさん。「雰囲気は変わっていないし、人間も変わっていません。新しい建物が次々とできるけれど、北京はいつまでも北京のままでいい」と、彼にとっていつまでも変わらないのは、中国人の親切と優しさだそうです。

 北京は、奥深い文化的魅力で世界各地の人々を引き寄せています。ここで15年の歳月を送ってきたセンハイさん。ビートルズを口ずさんでいたイギリス青年から生粋の北京っ子に変身したのです。センハイさんは「3人の娘はみんな胡同育ちで、最初から中国語を覚えさせた。胡同での生活は、いわゆるコンクリートジャングルでの生活とは違い、自由で孤独感もない。隣人も娘たちを可愛がってくれるし、みんな大家族のようだ。子供たちはこんな自然でリラックスした環境の中で育ってほしい」と胡同への愛着を隠しませんでした。(翻訳:コオリ・ミン)

関連ニュース
写真トピックス
コメント
今週の番組
今日熱点
快楽学唱中文歌
特集ダイジェスト
LINKS