黄:今日は。お相手の黄競です。
劉:今日は。劉暁旭です。
黄:2009年1月26日は中国の最も重要な祝日・春節です。今日、北京放送で実習している大学生四川州出身の劉暁旭さんと一緒に四川省の旧歴のお正月について紹介していきたいと思います。
劉:私は劉暁旭です。南昌大学日本語科の四年生です。私のふるさとは四川省の内江です。
黄:劉さん、内江は四川省の中部にありますね。
劉:そうです。内江は四川省の省都・成都市の近くにあります。
(内訌市)
四川省、お正月の時に餃子を食べない
劉:私の古里では大晦日の夜、家族揃って正月料理を食べます,中には、鶏、鴨(かも)、魚、豚肉等多くの美味しい料理があります。しかしギョーザは食べません。
黄:えー、劉さんのふるさと四川省にはギョーザを食べる習慣がない人ですか。
劉:そうです。中国の南部地方は、特に四川省には、お正月の時にギョーザを食べる習慣がありません。
黄:そうですか。中國は非常に広いですから、地方によって、食べ物の習慣も違いますね。
劉:そうですね。わが故郷では正月の時にギョーザがなくても、お正月料理の種類がとても豊富です、これは『年年あまりがある』という意味を現します。わが四川省の人々がスパイシーな物が好きなので、大晦日夜の料理の中で最も特色ある料理はスパイシーな腸詰と中華風ベーコンです。
スパイシーな腸詰 |
黄:そうですか、本当に食べたいですね。聞くからにおいしそうです。
劉:実は私が幼い頃、大晦日夜の料理はほとんど各家族が家でつくったのですが、今は生活が豊かになるにつれて、レストランで食べる家族が多くなっています。でも、団楽の意味は同じだと思います。
黄:それはそうですね。大晦日の夜の食事は普段何時までですか?
正月料理 |
正月料理が食べ終わった後、すぐ、マージャンを
劉:普段、12時までです。食事が終わった後、家の中の最も年輩の方は椅子に座って、年下の人が順次年上の方に新年の挨拶をして、お年玉をもらいます。その後、マージャンをし始めます。
黄:本当ですか、食事が終わったあと、すぐマージャン始めるんですか?
劉:そうですよ。私のふるさとには、徹夜でマージャンをしながら、新年を迎える習慣があります。このマージャンは新年やお祝いごとの時に、若者たちが必ず家に帰って両親と一緒に遊ぶものです。また、夜、12時になりますと、爆竹を鳴らします。爆竹を鳴らすとにぎやかな雰囲気を作ることができて、また縁起を かつぐことができます。
お正月の朝、お寺を参拝に行く
黄:ああ、これはわたしのふるさとと同じですよ。
劉:爆竹を鳴らした後、皆お風呂に入って、きれいさっぱりと新年を迎えます。また夜中に近くのお寺を参拝して「線香を立てる」「線香をそなえる」家族も多いです。
黄:これは日本のお正月の習慣とよく似ているようですね。劉さんもお寺で「線香を立てる」ことがありますか。
劉:はい、ありますよ、家族と一緒にお寺にいって、毎年家族の幸せと健康をお祈りします。
黄:これはとてもいい風習ですね。
お正月の時、金運を守るためお金を使わない
劉:またお正月にはだんごを食べます。これは一家団らんを象徴します。わがふるさとには、こういう習わしがあります。お正月には、お金が使いません、これは新しい1年の金運を守るためです。
お年玉 |
黄:ええ、面白いですね。
劉:旧暦の一月一日の朝、皆、早く起きて、一番きれいな服を着て、家族や友人と春のピクニックに出かけます。また私が住んでいる町では、正月に広場にあつまって、『疾病しっぺいと災いのこと吹き飛ばす』伝統行事を行います。
内訌の広場 |
黄:旧暦のお正月の朝、ピクニックに行くことはやはりめずらしいですね。私のふるさと北京ではお正月の午前まず親戚や年配の方に新年挨拶をしなければなりません。四川省はどうですか。
劉:私のふるさとでは、新年の挨拶も行います。正月から三日間、普通は年配の人を尋ねえて新年の挨拶をします。各家族美味しい料理を作って親戚や友人をもてなします。
黄:この3日間、親戚や友人の間で、新年の挨拶をしますね。
劉:4日から10日まで、同僚たちは集まって年始の挨拶を交します。それから上司に『年賀状』と贈り物をします。
お年玉、災いをしっかり抑える
黄:劉さんはお年玉をもらったことがありますか?
劉:もちろんありますよ。新年の挨拶をする時、先に年配の人に新年の挨拶をして、長寿息災を祈って、年上の人から事前に準備したお年玉はもらいます、お年玉は災いをしっかりおさえることができるそうです、"歳"と"たたり" が同じ発音だから、お年玉をもらった人は平穏に1年を過ごすことができます。
黄:そうですか。
劉:また大晦日の夜に子供が寝つく時、親はこっそりと子供の枕(まくら)の側に置きます。今も年配の人がお年玉を配る習慣が依然として盛んに行われます。
黄:これはユ-ロッパのクリスマスの朝、子供達がサンタクロースからお土産をもらうこととほぼ同じですね。でも、劉さんにとって、お正月一番印象深いことはなんですか。
劉:縁日です。私は幼い頃から、お正月の縁日が大好きです。特にお寺で行なわれる縁日は最もにぎやかです。この縁日には、さまざまな伝統的な催しがおこなわれ、たくさんの美味しい軽食を味わうことができます。中國式の喫茶店がとても賑やかで、地方劇の民間芸能は今でも多くの人々に喜ばれています。
内訌市のお寺 |
黄:いいですね。劉さんのふるさとにはお正月の時にほかの独特な風習はありますか。
劉:多くありますよ。例えば、掃除、春联、守岁、灯会 などがあります。
正月掃除
劉:では、まず、ふるさとのお正月の掃除を紹介させていただきたいと思います。
劉:旧歴の正月を迎えるため、どの家も掃除をしなければならなりません。
黄:そうですか。
劉:母が家具をきれいに磨いて、玄関や庭を水をまいて掃除します。ほこりを残さずに、きれいに新しい 年を迎えます。
黄:そうですか、きれいに掃除すると、いい気分で新しい一年を迎えることができますね。
春聯
劉:また、私のふるさとにはお正月の時に春聯を貼る慣わしがあります。どの家も春聯を門の上に貼ります、この春聯は『中国の人々がお正月を祝うために、ドアの両側や入り口の扉などに張るおめでたい言葉を書いた赤い紙です。
黄:そう、そう、私のふるさとにも春聯を貼る習慣もあります。まだ、「福」という字も張ります。劉さんのふるさとはどうですか。
劉:春聯を貼ると同時に、ドアや、壁や、家具に"福"の字を貼り付けます。春節に"福"の字を貼るのは、昔からの風習です。"福"の字は幸せ、福運を指して、すばらしい未来を祈ります。"福" という字は逆さまにして貼ることは、"幸せがくる" という意味を表します。
黄:面白いですね。また、先に劉さんが話した「守岁」はどういう慣わしですか。
劉:[守岁』はわがふるさとで新年を迎える重要な活動です。大晦日の夜、皆、正月料理を食べたり、楽しく語りあったりして、寝ずに年越しをします。年配のかたは時間を惜しむため、若者は親の長寿を祈るために夜を徹します。
天下一の「灯会」
黄:そうですか。また劉さんのふるさと四川省の「灯会」は全国でも有名です。特に自貢の「灯会」はとても素晴らしいと聞いたもので、本当に目で見たいです。
劉:わが故郷では夜になると、みんな、[灯会] を見に行きます。『灯会』は旧暦1月15日にひらかれて、さまざまな『彩灯』、すなわち飾り灯篭を見る、娯楽的な催しです。また出し物が演じられることも多いです。四川省の「灯会」は長い歴史を持ち、特に自貢の灯会が、"天下1の灯会"と誉まれが高いのです。春節の期間、夜、公園の中で数万の飾り提灯が競うように輝き、多くのおいしい軽食の屋台が並ぶので、観光客がたくさんあつまります。
黄:劉さんのふるさとには今でも多くの伝統的な習慣が残されています。本当に羨ましいですね。
劉:時代の発展につれて、四川の新年の挨拶をする習わしもどんどん新しい内容が出てきました。今の人々は以前の新年の挨拶をするとともに、また電話、携帯メ-ルや電子メールで 新年の挨拶をします。 伝統な正月行事はだんだん少なくなって、チョコレート、バラなど西洋風の祝い方も盛んになっています、今お正月に子供を連れて名所旧跡を見物する人も増えました。
黄:今日は、劉さんからふるさとのいろいろな面白いお正月行事を紹介していただいて、本当に勉強になりました。春節の後、劉さんにはまた、春節の期間中、古里のほかの伝統行事について紹介していただきます。お楽しみに、再見。
劉:再見。
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