宮至婉さんは大連理工大学の3年生で、故郷は遼寧省の凌源市です。凌源市は遼寧省、河北省と内蒙古自治区の2つと1つの自治区が接している所で、長い歴史がある都市です。宮さんに凌源市の人々が春節を過ごす様子を紹介していただきました。
凌源市の春節お祝う習慣はほぼ東北地方と同じですが、凌源市の風習もあります。
それでは、料理からご紹介しましょう。大晦日は、必ず一家そろって食事をします。この食事を「団円飯」と言い、一家団欒の願いが込められています。メニューは家庭によって、多少差がありますが、基本的には魚料理と鶏肉料理はなくてはなりません。「鶏」は中国語で「吉祥の吉」と同じ発音がします。また、魚は中国語で、お金がたくさん余るようにの余と同じ発音です。発音が似ているため、縁起が良いです。
大連の海辺で |
お正月の夜景 |
御餅の粘豆包 |
東北地方の人々の食卓には「粘豆包」という食べ物があります。東北だけで食べられる「粘豆包」はキビで皮を作って、こしあんを中に入れます。日本の餡入りお餅のようなもので、とても美味しいです。
中国各地では、大晦日に餃子を食べる習慣がありますが、東北地方も同じで、一番重要なのは餃子です。東北にだけにある白菜のピクルス(白菜を発酵して、酸っぱくしたものです。中国風漬物の一つとなります。)のあんで作った餃子は他のところにはありません。文字通り、白菜のピクルスをこまかく切って、それからブタ肉といっしょに混ぜて餡を作ります。中身は東北の人たちが好きな白菜のピクルスですから、本当に美味しいですよ。
餃子を作る時、コインを入れる習慣があります。一つだけ餃子を選んでその中にコインを一枚入れます。それを食べて、コインを見つけた人は来年、運がよくなると言われています。
凌源市にはいろいろな文化イベントがあります。町で秧歌(ヤンガー)踊りなどが見えますから、にぎやかなお正月です。夜になると、凌源市の有名な影絵芝居が見えます。これはもう300年の歴史があります。影絵芝居は中国で2000年もの歴史があります。発祥地は陝西省です。それから、2000年にわたって、影絵芝居は他の地域に伝わってきました。凌源市は影絵芝居の有名なところの一つです。
ヤンコ踊り |
影絵芝居 |
影絵芝居とは動物の皮あるいはボール紙で人物をつくって、そして照明を利用して、影で出演します。あれらロバなどの皮で作った人物は1枚の薄い紙のように見えますが、舞台で、生き生きして、命があるようです。
殷ジョスタッフとスタジオで |
ほかの春節を過ごす習慣がたくさんあります。正月5日までにゴミを捨ててはいけないと言われています。この時期、ゴミが人々にお金のように見られているからです。掃除の場合も、お金がどんどん外から入ってくるように必ず外から内まで掃除します。子供は正月中、髪の毛を切ってはいけません。針も使えません。もし針を使ったら、この一年中とても忙しくなるということです。「病気」、「死ぬ」、「終わる」のような縁起の悪い言葉は必ず言ってはいけません。
次回は宮さんのこの春節を過ごす様子などをご紹介します。内容豊かな写真もありますので、ぜひチェックしてください。(01/24)
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