「髯口」(付け髭)は京劇中の各種類のひげの総称で、「口面」とも呼ばれます。はりがねで耳につけ、人物のひげの形をおおげさにします。ひげの部分はヤクのしっぽ、もしくは人の髪の毛で作り、二十世紀後期にはナイロン製品が出現しました。「髯口」は美化の手段だけではなく、これを利用して人物の様々な気持ち、性格が反映でき、また人物の身分や年齢、地位なども反映できます。「髯口」の色は一般的な黒、灰色、白という3つの種類があるほか、また特別な赤、紫、藍などがあります。「髯口」では毛の多寡によって、「満髯」、「二涛」、「三髯」、「扎髯」などの種類があります。
「満髯」は長方形で、口の部分を全部覆う付け髭です。人物の年齢や身分によって、黒色、白色、灰色や紫色などがあります。
「扎髯」は口の部分が見える付け髭で、ほとんど性格が荒々しい人物がつけるのです。この「扎髯」をつける場合は、「耳毛子」という同じ色の飾り物をそろって使います。色はほかの付け髭より多く、黒や白、灰、紅、紫などがあります。
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