広州は2200年以上の歴史がある古い都市です。広州の気候は温暖で、一年を通してさまざまな花で彩られているため、「花の町」と称えられています。

　広州は亜熱帯季節風の気候に恵まれており、夏もそれほど暑くなく、冬もそれほど寒いということはありません。降雨量も豊富です。さらに、広東省一の温泉と言われる従化温泉や、緑が多いため「広州の肺」と呼ばれる白雲山、そして、珠江デルタ地区の田園景色など名勝地がたくさんあります。そのため、広州は山紫水明の南方都市として名を馳せています。

　1982年、広州は第1回「歴史文化都市」に指定され、中国の重点的観光都市となりました。また、1998年、全国優秀観光都市に選ばれました。これについて、広州市人民代表大会常務委員会の陶子基副主任は「ここ数年、広州市の観光業は急速に発展している。観光業の経済規模は全国の中でも上位にランクされ、中国の重要な観光地の1つとなっている」と述べました。

　2008年、広州の観光業の総収入は全国の7.23％にあたる838億元（日本円でおよそ1兆860億円）となり、観光業の外貨収入は全国の7.6%にあたる31億1000万ドル（日本円でおよそ2753億円）となっています。また、広州を訪れた観光客数は延べ1億1000万人を超えました。

　広州の観光都市としての強みは美しい景色のほかにも、2223年の歴史があります。広州はこれまで嶺南文化の中心地、海のシルクロードの発祥地、改革開放のフロンティアとしての役割を担ってきました。そのため、広州はグルメとショッピングの天国、歴史文化の名城と呼ばれています。

　現在、広州には400ヵ所近くの観光スポットがあります。そのうち、国家の観光地を判定する5段階の指標で、最高ランクの5Ａ級に指定されている観光地が1ヵ所、4Ａ級に指定されているものが14ヵ所あります。さまざまな観光資源が広州の観光業、および経済社会の発展に積極的な役割を果たしています。

　2010年、広州アジア大会の期間中、海外から多くの人々が広州を訪れます。広州市観光局の馬相承さんは外国人の観光客に向けて、広州の特色ある観光スポットを紹介してくれました。馬相承さんは「アジア各国の観光客におすすめの観光スポットは4つある。まずは名所旧跡を訪ねるコースである。2000年以上の歴史を持つ嶺南文化にふれることができる。次に、ゴルフや郊外の散策などレジャーコースである。広州には12ヵ所のゴルフ場があるが、11月はちょうどゴルフのシーズンにあたる。3つ目は食文化を楽しむコースである。広州の料理は種類が多く、おいしいことで世界でも有名である。4つ目は、農家で食事するほど、農村文化を体験するコースである」と述べました。