改革開放が実施されて以来、広州の経済は目覚しい成長を遂げ、エネルギーの消費もそれに伴い大幅に増加しました。そのような中で、エネルギー資源の乏しい広州は、新エネルギーの利用を推し進めることを打ち出しました。
今年7月、広州市は全国に先立ち、新エネルギーと再生可能エネルギーの発展計画を発表しました。この発展計画によりますと、2010には、広州市の新エネルギーの利用率が現在の1%から15%に上昇し、広州も新エネルギー都市になることが見込まれるということです。
この計画について、広州市経済貿易委員会の叶佑新副主任は「2020年までに、およそ1000億元を投じる計画だ。発展計画に掲げている目標が達成されれば、省エネ車と新エネルギー車の生産額は2400億元となり、原子力発電設備の生産額は900億元となる。また、新エネルギーに関する他の設備製造業の生産額は500億元、ヒートポンプ、太陽エネルギー、代替燃料など再生可能なエネルギー利用の生産額は200億元になると見込まれる」と述べました。
また、この計画は、環境や社会の発展にも恩恵をもたらします。目標が達成されれば、広州市の二酸化硫黄の排出量は現在より3万トン、二酸化炭素は800万トン減少します。それとともに、50万近くの就業機会を生み出し、10万世帯の農家の生活環境が向上するだろうということです。
計画には、太陽エネルギーやヒートポンプ、水力発電、風力発電など向こう12年間で広州市が取り組む新エネルギー発展の重点分野が打ち出されています。また、2020年までに、新エネルギーと再生可能エネルギーの利用に関する10件の重点プロジェクトに取り組むことが発表されました。
この重点プロジェクトの1つにエコアジア大会タウンの建設があります。アジア大会タウンは第16回アジア大会の開催にちなんで建設されます。広州市はこれを新エネルギー戦略のシンボルとすることで、新しいエネルギー利用の理念を市民にアピールしようと考えています。広州アジア大会組織委員会器材部の彭高峰さんは「アジア大会タウンには、太陽エネルギーや熱エネルギーなどの新エネルギーが取り入れられている。太陽エネルギーを集中的に利用することにより、エネルギーを大幅に節約することができる。嶺南地域は暑くて、湿度の高い地域なので、風通しと日当たりをよくすることがとりわけ重要だ。そのため、全ての体育館には自然光の取り込みと風通しを重視しており、オープン式の屋根を採用している体育館もある」と語りました。
また、交通機関の面では、広州は新エネルギーを用いた公共交通専用バスを1、2本開通させる予定です。新エネルギー自動車の技術発展に基づいて、新エネルギーを用いた公共交通プロジェクトを徐々に進めていきます。さらに、EV(電気自動車)をはじめとする新エネルギー自動車産業の発展に力を入れていくということです。現在、広州の自動車企業はそれに向けた準備を積極的に進めています。
そして、このほかにも、広州は環境にやさしい建築物の建設や、農村の新エネルギー、エコ電力、固体廃棄物の総合的利用などのプロジェクトを実施しています。
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