2006年中国国際家電製品博覧会がこのほど、中国東部の沿海都市青島で開かれました。世界各地から400社の家電企業が今回の博覧会に参加し、それぞれ新しい製品や技術を出展してビジネスチャンスを掴もうと活動しました。北京放送の記者も今回の家電博を取材してきました。スポットライト、今回は2006年中国国際家電博についてご紹介します。
携帯電話やパソコンでエアコンや洗濯機などの家電製品をコントロールしたり、テレビでインターネットにアクセスして映画を楽しんだり、或いは家電製品が故障すれば、自ら診断したりすることも出来たりする。これは中国最大の家電企業ハイアール(海爾)が今回の中国国際家電博に出展したU?HOMEシリーズという家電製品の機能です。ハイアールの周雲傑総裁によりますと、今回ハイアールが出展したU-HOMEシリーズの家電製品は、人と家電製品、家電製品と家電製品、家電製品とインターネットとの間で情報を共有することを実現させたということです。
「消費者が家電製品に求めるものは、ワンセットで、使いやすく、しかもグローバルなものというキーワードで表すことが出来ます。U-HOMEシリーズは、家にいなくても、家にいるような感じと便利さを消費者に提供し、また家にいる時には、世界とのつながりが簡単に実現できるというメリットがあります」
中国IT業のリーダーとして、レノボ(聯想)は今回の家電博に、情報の進展にふさわしい新製品を出しています。レノボの杜建華副総裁によりますと、レノボが出展した新製品は、コンピューターに保存された映像や映画などをテレビで再生することが出来ます。これによって、コンピューターとテレビの両方の使い道が広がったということです。
また、会場には、多くの出展企業が自社の一番新しい製品と技術を展示しています。例えば、携帯電話で取った写真を即時に現象出来る技術や、重さが僅か50グラムのウォークマン、大きさがペンと同じぐらいの携帯式スキャナーなど様々です。

中国国際家電博は中国商務省、情報産業省と科学技術省が共催する家電製品の博覧会です。第1回家電博は2001年に開かれ、その後、家電博の知名度と影響力は年々高くなっています。特に、世界最大の家電博、アメリカ家電博との提携が実現したことから、中国国際家電博の中国或いはアジアでの地位が高まり、世界家電業界の発展にも積極的な影響を与えています。
今年の家電博は例年と比べ、出展企業、参加企業、発注企業、いずれも大幅に増えました。これは家電博が家電企業にとって魅力ある博覧会となったことを示しています。明基電通会社は去年に続き、2回目の出展です。明基電通の張次達代表によりますと、家電博を利用して製品を購入したり発注したりする世界の企業が多くなったため、出展した企業は多くのビジネスチャンスや協力のチャンスを掴むことが出来るようになったと話しています。そして、家電博への出展は企業のブランド価値を高めることにもつながるということです。

「今年の家電博は人気を呼び、規模も前回より大きくなりました。製品の展示は企業が家電博に参加する大きな目的の一つで、それによって発注企業を引きつけ、ビジネスチャンスを活かすことが出来ます。」
前回と比べ、今回の家電博は展示面積も規模も倍以上になりました。家電博のテーマも変わり、今回は「世界はUから変化する」というテーマでした。アルファベットのUという文字には、融合、普及、独特などといった意味が込められています。科学技術の発展やインターネットの普及によって、情報化が進み、それが世界の隅々にまで浸透することを意味しています。これについて、国家情報産業省の娄勤儉次官は、「今回の家電博のテーマは、現在の家電製品の発展の大きな流れを示している」と次のように語りました。
「携帯電話を例に取りましょう。昔、われわれは携帯電話を通信機器としか見ていませんでした。しかし、今や携帯電話は通話する機能のほかに、パソコンやテレビの機能もあります。家電製品と情報機器を融合した情報家電製品が、家電業界の発展の主流となっているのです」
電子、通信、家電の統合時代がまさに到来しています。メーカーにせよ、消費者にせよ、家電製品の多機能化、統合化について共通認識を持つようになったとも言えます。年に一度の中国国際家電博は、家電業界のこの新しい発展を一段と促すことになるでしょう。(担当:劉叡琳)
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