サッカーワールドカップの熱気が満ち溢れるこの6月、ワールドカップと知的所有権保護の話題を紹介します。
ワールドカップ期間中、中国では、放映権を獲得していないのに、ウェブサイトで試合のオンライン生放送を行おうといった動きがあり、関係者が監視を強めるという動きが出ています。
実は、2006年ワールドカップの開幕を前にして、放映権を得ていない一部のウェブサイトが、「ワールドカップの全試合を生中継する」とか「ワールドカップのビデオ映像を放送する」といった宣伝文句を掲げています。このため、大会を運営するFIFAが、こうした問題に警戒を強めています。中国国内でもこのほど、上海文広新聞メディアグループ傘下の上海オリエントブロードチャンネル伝播有限公司が北京で、ワールドカップ期間中、知的所有権を侵害する行為がないかどうかを厳しく監視したいという決意を明らかにしました。
上海オリエントブロードチャンネル伝播有限公司はFIFAからウェブサイトでのワールドカップ生中継の権利を受けた中国で唯一のメディアです。この会社は、ネットでの生中継だけでなく、ビデオ映像の放映権も獲得しています。一方、中国版権保護センターの副主任で、中国版権協会常務副秘書長の鄒建華氏によりますと、中国版権保護センターなどは先進的な技術を使い、政府の関連部門ともタイアップして、国内のインターネットでの海賊版放送や違法リンクに対する取り締まりに力を入れたいとしています。
ワールドカップをきっかけに、インターネット上での知的所有権保護もいっそう強化されることになりそうですね。(劉叡琳)
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