2006年は中国第11次五ヵ年計画のスタートの年に当たります。3月に開かれた中国の両会議(全国人民代表大会と全国政治協商会議)では、金融や金融体制の改革をめぐる議題がホットな話題となりました。
金融市場の改革
直接融資ルートを拡大することは依然として中国の資本市場を発展させる重要なテーマとなっています。
中国社会科学院金融所の殷剣峰研究員は「株権改革を推し進める同時に、店頭取引市場を発展させ、多くのルートを通じて企業の発展に資金を提供することが必要だ」と語りました。
殷研究員は更に、銀行改革を推し進め、企業債券の発行に力を入れるべきだとの考えを示しました。
金融体制の刷新
金融派生商品の開発や発売により、中国の金融刷新は明らかに進んでいます。しかし専門家は「金融システムや金融機関自らの刷新はまだまだ足りず、市場化改革を絶えず進めてこそ初めてマクロ経済との不調和という現象をなくすことが出来る」と語りました。
上海財政経済大学現代金融研究センターの丁剣平主任は「金融環境を徐々に改善し、金融が穏やかにすることを奨励することは今年の両会議の焦点の一つとなった。競争させながらも調和を保ち、大手金融機関と中小金融機関の共存を図る。つまり、大手銀行を発展させると同時に、信用金庫などの小さい金融機関も保護し、金融環境の穏やかな発展を促していく必要がある」と語りました。
農村金融
今年の両会議で、社会主義新農村の建設や農村の金融改革が大きな焦点となりました。これについて国泰君安証券会社の秦軍アナリストは「民間資本はもともと『柔軟性』を持っているため、農村の金融システムを推し進めるに当たって重大な意味がある。政府は民間資本の農村市場への参入基準を緩和することになるだろう」と語りました。
農村金融の発展をテコに如何に農村の経済発展を促すかについては政策性銀行、商業銀行、郵政貯金、農村信用金庫の役割は明らかです。特に農村信用金庫を強化することが重要になってくるということです。(終わり)(『上海証券報』より 訳:劉叡琳)
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