中国人にとって、一年で最も大事な祝日・春節を、爆竹を鳴らして祝うことは定番の一つです。しかし、北京では1993年から、市内を走る第5環状線道路以内、つまり市中心部周辺で爆竹を鳴らすことが禁じられました。それにより、春節の雰囲気が薄くなったという人もいます。
今年、市政府は市民の意見を聞き、その制限を緩和させました。旧正月の大晦日から7日まで、夜中の一定時間以外なら、存分に鳴らすことができるようになったのです。これにより、再び爆竹の音が北京市内に鳴り響き、人々は春節をにぎやかに過ごすことができるようになったのです。
爆竹が解禁されると同時に、各地ではさまざまな春節の過ごし方が現れています。中国四川省の成都の若者たちはボランティアとして、身寄りのないお爺さんやお婆さんと一緒に食事をしながら春節を祝いました。また、北京の白雲観という道教のお寺には、玄関に石造りのサルがありますが、旧正月の初日に、人々はそのサルを触るため、朝早くからも長蛇の列ができます。また、中国では毎年の春節に、日本の縁日にあたる「廟会」が開かれますが、最近は、インターネットでの「廟会」というのもあるようです。
今週の「カルチャーサロン」では、それら各地の一風変わった春節の様子をあわせてお届けします。
林涛さんの「中国昔話」では、幽霊と化け物の世界を描いた小説『聊斎志異』から「不思議な若者」というお話をご紹介します。
どうぞ今週の「カルチャーパワー」をお楽しみください。(鵬)
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