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(三)「農民とキツネ」ー1
   2006-11-14 11:46:09    cri

 では次に「農民とキツネ」というお話をご紹介しましょう。

「農民とキツネ」

 いつのことかわからん。ある農民は山のふもとで草刈をしていた。草刈は毎日朝から夕方までやらなくてはならないので、農民の妻は、せとものの壷に食べ物を入れ昼飯を夫に届け、農民は昼飯を食べたあと壷を畦道においていた。

 で、ある日、その日は飯が多かったのか、農民は壷に少し残した。そしてこの日の仕事が終わっていつものように壷を持ち帰るため畦道に行くと、壷に残っているはずの飯がすっかりなくなっているではないか!

 「うん?おかしいな。誰が食べてしまったんだ?ま、いいか」と農民はなくなったのが残った飯なのでそう難しくは考えず、家に帰っていった。

 そして次の日、妻はまたも多めに昼飯を作ったので農民はまたいくらか壷に残していた。が、この日も残った飯が食べられている。

 「これはおかしい。なにかあるぞ!」と農民は、次の日、昼飯を少し残した壷をまた畦道においたあと、草刈しながらあたりを注意深く見ていた。しばらくすると、なんと一匹のキツネがどこからかやってきて、畦道に置いた壷に頭を突っ込み、自分の残した飯を食べている。

 「ありゃ?そうだったのか。こそ泥めが!」と農民は、こっそりとキツネに近づき、「この泥棒キツネめ!懲らしめてやる!」と手にしていた鎌の柄でキツネの腰を思い切り叩いた。これにキツネはびっくり。首を壷に突っ込み一心に食べていて、周りの気配に気が付かなかったときに、腰をいやというほど打たれたのだから、首を壷につこんだままがむしゃらに走り出した。が、目の前が真っ暗なので方向がわからず、急にひっくり返った。途端、壷が割れて農民が怖い顔して追ってくるのを見つけたので、腰が痛いのを我慢して一目散に山の方に逃げ出した。そしてキツネはそのときからこの農民をひどく恐れはじめ、山の南のほうへ引っ越していった。

昔話
v (四)「農民とキツネ」ー2 2006-11-14 11:45:53
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