中国国際放送局紹介 日本語部紹介
Home
京劇を楽しめる"私家菜"ーー梅府家宴
   2006-04-27 10:51:17    cri

 ここ二三年、北京では、"私家菜"「プライベートレストラン」が流行り、世間からの注目を浴びています。

 中国演劇界の大御所、梅蘭芳が生前の日常生活で口にしていたメニューを、復元してオープンしたプライベートレストラン、「梅府家宴」が、国内外の多くのグルメたちを引き付けています。

 梅蘭芳、1894年生まれ、1961年に亡くなり、世界でも有名な中国演劇界の大御所です。50年あまりの舞台演出の中で、多くの美しい女性のイメージを作り、京劇界で独特の芸術流派「梅派」を育てました。

 しかし、この「梅府家宴」には、本当にアクセスしにくいです。北京のトレンドスポット、後海の南の胡同にあると聞いていたものの、どうしても見つからなくて、一旦胡同に入って、通りかかった人に尋ねてみたら、「すぐ向こうだよ」と、教えてもらいました。確かに、知る人ぞ知るという穴場みたいな存在ですね。

 私を迎えてくれた店のマネージャー、方強さんは、店設立の経緯について、「梅家と協力してこの店をオープンし、芸術文化と食文化を融合している。中国の京劇を普及するとともに、今の市場に合うメニューを提供している。そのメニューのキーワードは"清陰養顔"『美容効果があり、健康にいい』ことだ」としています。

 舞台芸術が食文化に溶け込む、こういう経営者の理念が、レストランの内装や、経営のやり方など、いたるところに現れています。 

 このレストランは、敷地面積が1000平方メートルあまりに達しています。こじんまりした普通の四合院というイメージですが、この四合院は清の時代の王族の邸宅だったそうです。

 一番前の庭には、緑色の小石が地面に敷かれ、竹が植えられています。風が吹くと、竹の葉っぱがカサカサと音を立て、静けさを一層増しています。

 二番目の庭には、大きな棗の木があり、その木もなんと240年の歴史があるそうです。

 そして、一番後ろの庭の中心部に、池が設けられており、その上に、小さな舞台が建てられ、夏の夜に、そこでは、京劇のライブショーが行われるそうです。

 レストランの内部には、二つのホールと三つの個室が設けられ、それぞれ「梅」、「ラン」、「竹」、「菊」という花の四君子の名前を付けています。

 中にはいってみると、まさに小型の梅蘭芳博物館のようです。梅蘭芳の写真はもちろん、生前使っていた調度品や、自作の絵なども飾られています。

 更に、真ん中の庭の左側に、代表作『覇王別姫』を歌ったときに着ていた京劇の衣装も展示されています。 

 店の隅々に、ご主人の文化的理念が窺われるこのプライベートレストランでは、梅家の600種類のメニューを提供しています。料理の特徴について、マネージャーの方強さんは、「梅家メニューの特徴は南北融合だ。これは梅蘭芳の生立ちからきたものだと思う。梅蘭芳は北京の生まれ育ちだが、上海で長く暮らしたこともある。当地の自然環境やその芸術生活の必要に応じて、梅蘭芳のメニューはあっさりしたものが多く、辛いものや脂っこいものが少ないという南北融合の独特なものになっている」と語りました。

 梅蘭芳はその仕事柄、日常の食生活でも十分に養生と保健を重視していたようです。欠かせないメニューとして、毎朝と毎晩必ず飲んだのは、この店の看板メニュー、鴛鴦鶏粥です。

 それは、放し飼いの鶏を、48時間以上煮込み、油をとった後、米のお粥と一緒に煮ます。そして、、野菜の微塵切りを飾って飲みます。栄養たっぷりで、喉にもいいです。

 レストランには、メニューが一切なし、200元ー2000元コースを用意しています。季節に合わせて、春夏秋冬それぞれ異なる料理の組み合わせを提供するほか、その調理方法にも十分配慮しています。

 同じ春ですが、強い風が多く、非常に乾燥しているという今年のような場合に、メニューの中にに竹の子や果物などを含む料理を組み入れることや、魚を作るときも、できるだけ焼いたり、油で揚げたりするやり方を避けるなどして、いろいろ工夫しています。

 北京市の中心部にあるとはいえ、世間のわずらわしさを忘れるこのプライベートレストランに座ると、梅蘭芳のファミリーパーティーを彷彿させる気分に酔いしれます。

 店を出て、50メートルぐらい進むと、湖のほとりにぶつかります。ネオンがいっぱいきらめき、バーなどが林立していて、それもまた、別世界のようです。

カルチャーパワー
v 「博客」とはなに? 2006-04-20 10:57:42
v 中国のブログ(博客)ブーム 2006-04-11 14:39:34
v 中国文化は五千年?それとも… 2006-04-07 14:09:34
  • 今日のトップニュース
  • 今日の国内ニュース
  • 今日の国際ニュース

  • • 基礎中国語
     皆さんは、ここで中国語と日本語に耳を傾け、フラッシュによる動画を楽しみながら、中国の風習や伝統文化を思う存分味わうことができます……

    • 「北京ワクワク」の購入について
     中国語講座「北京ワクワク」(上巻と下巻)のテキストは、日本の皆さんが初めて中国語会話を学習するための入門編です……
    |  link  |  E-メール  |