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北京の秋「この世の楽園」

2017-10-27 09:15:03     cri    

 度々振る秋雨の後、北京は秋の気配がますます濃くなります。香山の紅葉、釣魚台の銀杏、西山の虫のさざめき、玉泉山の月夜、潭柘寺の鐘の音は北京の秋に独特な魅力を添えます。その風情は老舎、郁達夫などの文人達が多くの北京の秋を讃える名文を残したほどです。今回の中国メロディーは文人の目に映る北京の秋と音楽をご紹介します。

郁達夫が見る「古都の秋」

 秋の午後、北京の旧街区の胡同の中を歩き回ると、素朴で独特な胡同文化の息吹が感じられます。色がまだらな木門や古めかしい壁が歴史の重みを訴えています。また、胡同の中に点在する古い白塔寺や魯迅博物館、梅蘭芳旧居などの名勝旧跡に出会うと、まるでタイムスリップしたような気持ちになります。

 作家・郁達夫は幼い頃から江南水郷で生まれ育ちましたが、その後北京で暮らし、古都・北京の秋に魅了され、有名な散文「故都の秋」を書きました。「朝起きてから、濃いお茶を立て、庭の中に座り、あの高く青い空を眺め、飼っている鳩が青空を飛びまわり、翼に付けられた鳩笛が立てる美しい音が聞こえる。エンジュの木の下に木の葉を通して撒き散らしてきた光を一筋一筋数えたり、崩れ落ちた壁から頭を突き出した朝顔の青い花を静かに見たり、秋の気配を自然に楽しむことができる)」

氷心「北平の恋」

 北京は千年の歴史を持つ古い町で、古代には金、元、明、清の首都と定められ、多くの古代建築が残されてきました。広大な宮殿の紫禁城、壮大な祭壇の天壇、美しい宮廷の花園・頤和園、神秘的な皇家のお墓・十三陵などは北京独特の「皇家文化」を形成しました。特に、景山公園の頂上に登り、紫禁城の全貌を眺めると歴史の変遷を感じ、胸に迫るものがあります。

 1912年から1949年まで、当時の中央政府・中華民国は南京を首都と定め、北京は北平と呼ばれたことがあります。そんな時代の女性作家・氷心が1913年に父親と北平へ移住しました。彼女は北平をすべての人の恋人に例え、不可思議な魅力を持つと語っています。彼女の「北平之恋(北平の恋)」という文章の中に北京の秋の名勝に心から感嘆した言葉が綴られています。「頤和園、景山、太廟、中山公園、天壇など名勝旧跡を見学すると心が明るく、いつまでも眺めていたくなる」という言葉を残しています。

 

老舎の「住む夢」

 北京の秋の美しさは景色だけではなく、旬の味から味わうこともできます。北京生まれの作家・老舎は「住的夢(住む夢)」というエッセイの中でこのように故郷・北京の秋を描きました。「秋にはきっと北平に住むだろう。楽園がどんなところかは知らないが、私の経験から見れば、北平の秋はこの世の楽園だと思う。気温は暑くも寒くもない。リンゴ、梨、柿、ナツメ、ブドウなどの果物には多くの種類がある。特に北平の名物・小白梨と大白海棠はきっと楽園の禁断の果実ではないだろうか。アダムとイブでさえも、必ずよだれを垂らすだろう」。

番組の中でお送りした曲

1曲目 最长的情话(伴いは最も長い睦言)

 この歌はテレビドラマ「情满四合院(温かな四合院)」の主題歌です。このドラマは1960年代から1990年代までの北京胡同の四合院で暮らす人々の物語を描きました。

歌詞:

同じ屋根の下

同じ釜の飯を食う

知らず知らずのうちに春夏秋冬が過ぎてしまった

平坦な暮らしの中で

騒々しい音の中で

互いに助け合う

伴いは最も長い睦言

僕は生涯に聞いてほしい

2曲目 当我在这里(ここにいる)

 この歌はドキュメンタリー「我在故宫修文物(私は故宮で文物を修理する)」の主題歌です。歌は文物のお医者さんと呼ばれる文物修復に携わる人々の生活を描きました。

歌詞

あなたは時間の彼方 私はここにいる

あなたが私を待ってずいぶんと時間が経つ

ようやく知己と出会うように

白い雪を枕にして

ポプラの花を聞く

3曲目 逛北京

歌詞:

北京の歴史がどれぐらい長いか知っている?

北京にはどれぐらいのビルと屋

北京にはどんなグルメや楽しいところがあるか知っている?

一緒に北京で遊び歩こう

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