zhongguoyinyue20160722
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7月下旬、北京は雨期を迎え、降り続く雨が涼しさを運んできました。夏の暑さの中に安らぎを与えてくれる時期でもあります。今回の中国メロディーは夏の風景をテーマにして音楽をお送りしましょう。
夏の風物詩「スイカ」
私の子供時代、当時の北京の夏は今よりもっと暑かった印象があります。また、クーラーなどはなく、扇風機も稀に見るほどで、涼をとる方法は今よりもとても少ないものでした。
そんな中、私と兄が毎日、楽しみにしていたことがあります。それは、夕方に父親がスイカを持って帰ってくることです。父親が選りすぐったスイカを水できれいに洗い、布で拭き取ります。そして、包丁で切る時になると、私と兄はいつもこのスイカが甘いかどうか賭けていました。結果は私の願いどおり、ほとんどが甘いスイカを食べることができました。
美しく儚き青春
大人になってから過ごす夏は、軽やかで情熱的な旋律とリズムが青春の五線譜の上を踊っていました。ほぼ毎日、親しい友人や同僚と居酒屋やカラオケに集まり、ビールを飲みながら、焼き肉、枝豆などを食べ、自分の未来への抱負を語りつくしました。お酒の力も手伝ってか、みんな自分こそが世界の救世主で、世界のすべては自分の思い通りにできると信じていました。
楽しいひと時は、永遠に続くかのようにいつも終わることはありませんでした。社会からの汗と涙の洗礼を受けたことがない青春は、まるで海辺で建てられた砂のお城のようで、波に飲み込まれた後は、すぐ消えてしまいました。
心に残る景色
年を重ねていくと、今まで興味を持っていなかったものに惹きつけられるようになり、花や草など自然の美しい風景が好きになりました。あるとき、北京西北部の燕山山脈を訪れました。黄昏時、夕暮れが山々を赤く染める様子は、とても壮大で美しく、まるで山水画が目の前に広がっているようでした。
それを見た息子は、この太陽を早く撮影しようと言いました。でも、私は彼に「心の中に深く刻まれた美しさは、いつまでも残り続けていくものなんだよ」と答えました。息子がこれから触れるすべての美しいものを、心の中に大切にしまっておいてほしい。それは、彼の人生にとってかけがえのない貴重なものになるだろうと思っています。
番組の中でお送りした曲
1曲目 夏天的味道(夏の味)
この歌は「校园歌曲」(キャンパスソング)として若者の間で絶大な人気を誇りました。
歌詞:
夏の競技場での約束と
窓の外の梢に掛かる白い雲を覚えている
私が恋するのは心を打つ旋律と
いつまでも尽きることのない話
君が送ってくれた写真
引き出しの中に大切にしまってある
2曲目 飛揚的青春(舞い上がる青春)
歌詞:
あの歌が軽やかに歌われる
私達の青春の日々に
あの夢が静かに流れていく
私達の心の中に
時間はすべてを連れて行く
過去の歳月を
でも私達はいつまでも
あのまぶしい日々を忘れない
3曲目 盛夏的果实(真夏の果実)
香港の歌手・カレン・モク(莫文蔚)が歌ったこの歌は「水色」という日本の歌を中国語カバーしたものです。カレン・モクの低くて少しハスキーな歌声は都会に生きる女性の恋心を生き生きと歌い上げました。
歌詞:
手放してこそあなたに近づくことができる
会わなくなってからこそ
あなたは私のことを思い出すことができる
時間を積み重ねていってこそ
この真夏の果実は実ることができる
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