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近代文明の産物として中国大陸で鉄道が登場するのは19世紀の1870年代。その後、鉄道は中国近代化の重要な舞台となりました。
上海駅に響く乾いた音~宋教仁暗殺事件~
1913年3月20日の夜、賑やかな上海駅に北京行きの列車が入るとき、突然「パーン」という乾いた音が響きました。うめき声を上げて倒れ込んだのは、辛亥革命期の革命家である宋教仁でした。宋教仁が受けた傷はあまりにもひどく、薬石効なく、志半ばにして暗殺されてしまったのです。上海駅で起きたこの暗殺事件は全国を震撼させました。これは始まったばかりの民主主義にとって致命的な打撃となったのです。
駅で見せぬ耐え忍ぶ気持ち
映画「哀愁」の中で男女の主人公が偶然、ウォータールー駅で再会するシーンは多くの観客を感動させ、映画史に残る名シーンとなりました。西洋の映画の中で恋人や家族が駅で送別する時、再会する時のその気持ちの高ぶりを表すシーンは印象深いものです。
一方、東洋文化の影響を受け、中国人は強い感情を相手に表すことは苦手です。心の中には話したいことがたくさんありますが、一言も出てきません。例えば、有名な作家・朱自清の随筆「背影(後ろ姿)」は父親が鉄道の駅で朱自清を見送る場面を描き、その中国式の送別は印象深いシーンとなりました。
歴史を走り続ける中国鉄道の変貌
21世紀に入り、中国の鉄道は飛躍的な発展を遂げ、新しい時代を迎えます。2015年までに中国の高速鉄道の総延長は1万9000キロ、世界でも高速鉄道の営業キロ数が最も長い国となりました。
140年前にイギリス人によって建設された中国初の鉄道から始まり、中国鉄道は紆余曲折を経て発展の道を歩み、今ようやく黄金時代を迎えています。また、高速鉄道の駅で起きた物語は中国における発展の変貌を映し出しています。
番組の中でお送りした曲
1曲目 回頭是愛(振り返るのは愛)
この歌は2013年のテレビドラマ「民国往事(民国時代の思い出)」のテーマ曲です。民国時代の革命家が夢を求める心を描きました。
歌詞:
行くと言ったら
一歩も足を止めずに前に進む
後ろを振り返らず よそ見をせずに
僕はきっと
僕たちの空を見つけることができる
2曲目 車站(鉄道駅)
歌手・曹塁の歌で、故郷と恋人から離れてしまう旅人の悲しみを歌いあげました。
歌詞:
汽車が駅に入ると
悲しみが湧いてきた
汽笛の音が駅に鳴り響き
彼女との別れは
悲しみの涙をこぼれさせる
哀愁溢れるホームがそこにあった
3曲目 坐上高铁去北京(高速鉄道で北京へ)
この歌は男女のデュエットソングです。その情熱に溢れる歌声から若者たちが高速列車に乗り、自分の青春の夢を叶えるため外の世界へ飛び出す時の喜びと興奮が感じられます。
歌詞:
男声:
高速列車に乗って北京へ行く
私の心が躍る
友人と家族に別れを告げ
両親のくどくど言う言葉からも離れる
女声:
坐上那高铁去北京 高速列車に乗って北京へ行く
一路都是美丽风景 沿道は美しい風景
我不由自主的伴着歌声 楽しい歌声が心から飛び出し
眺望我的锦绣前程 あの輝かしい前途に憧れる
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