ナビゲーター黄競
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正月映画は1980年代に香港から流行り始め、1995年に公開された正月映画「レッドブロンクス」は、初めて中国大陸市場に入り、ジャッキーチェンというスーパースターの魅力をもって大きな興行成績を残しました。これは当時、低迷していた大陸映画市場に一石を投じた出来事でした。その後、1998年に上映した中国大陸初の正月映画「夢の請負人」は大陸における正月映画の歴史の始まりとなりました。今回の中国メロディーは引き続き、有名な正月映画の音楽とともに、正月映画の魅力をお楽しみください。
フォン・シャオガン式の正月映画「天下無賊」
「天下無賊(イノセントワールド )」は監督の馮小剛(フォン・シャオガン)の2005年の正月映画です。出稼ぎを終えて帰郷するシャーケンが世の中に泥棒はいないと信じていることから、出稼ぎで貯めたお金を持ち歩いていることを口にしてしまいます。アンディ・ラウとレネ・リウが演じた泥棒カップルが列車の中で彼のお金を手に入れようとしますが、彼の純朴さに感動し、シャーケンを守ることを決意します。列車の車内でフー・リーをはじめとする窃盗グループとの攻防戦が展開され物語は進んでいきます。
劇中で、窃盗グループの親玉グォ・ヨウが演じたフー・リーが「今回はチームを鍛え、そして新入りを見極めるためだ」と話したシーンは、親玉の狡猾さを生き生きと表しました。こんなフォン・シャオガン式のユーモアは映画の中で観客たちに深い印象を残しました。
愛の変奏曲「愛情呼叫轉移」
中国では結婚生活について「七年目の痒み」という言い方があります。つまり、結婚後7年も経つと、相手のささいな言動にイライラしてしまったり、嫌なところが目立ったりするようになります。
2007年の正月映画「愛情呼叫轉移(コールフォーラブ)」はそんな「七年目の痒み」に当たる男の物語を描きました。主人公・徐朗は結婚7年で倦怠期に入り、遂に妻と離婚してしまいました。ある夜、徐朗は不思議な魔法の携帯を手に入れました。この携帯を押せば美女と出会えるというものでした。それ以来、様々なタイプの美女が彼の生活に飛び込んできますが、そんな生活は徐朗に永遠の幸せをもたらしてはくれませんでした……
チャウ・シンチーの美しい童話「長江7号」
チャウ・シンチーが主演、監督の「長江7号(ミラクル7号)」は2008年の正月映画です。主人公の男の子ディッキーは母を病気で亡くし、工事現場で働く父親と二人で肩を寄せ合うようにして生きていました。ある日、チャウ・シンチー演じる父親はゴミ捨て場でUFOが忘れていった緑色のボールを見つけて持って帰りました。やがてこのボールは可愛い4本足のペットに変身し、ディッキーはこの不思議な物体を"ミラクル7号―ナナちゃん"と名付けで飼い始めることになります。
この映画ではチャウ・シンチーは子供たちとの交流や、親子の愛情など、今までとは一風変わったジャンルに挑戦しています。映画の主題歌「七仔(ナナちゃん)」は童話のような映画の雰囲気に合わせて、楽しい子供の世界観が描かれています。
番組の中でお送りした曲
1曲目 那一天(あの日)
この歌は映画「天下無賊(イノセントワールド )」の主題歌で、名歌手・楊坤の物悲しい歌声で、この映画の独特な魅力を堪能することができます。
歌詞
あの日、神様は私たちが出会うことを知っていて
僕は運命の春がやってくることがわかった。
あの日、あの時、僕の心に
何時までも消えない跡が刻まれている
2曲目 愛情转移(愛情移転)
この歌は正月映画「愛情呼叫轉移(コールフォーラブ)」の主題歌です。名歌手・陈奕迅(イーソン・チャン)が歌ったこの歌は観客たちに深い印象を与えました。
歌詞:
思い出は掴まえられない月光のように
しっかり握ろうとすると暗くなる
落ち込まないで
深く心を動かすのはいつもの日常
3曲目 七仔(ななちゃん)
台湾の若者に人気のバンドSHEが歌ったこの歌は映画「長江7号(ミラクル7号)」の主題歌で、楽しい子どもの世界観が描かれています。
歌詞:
ナナちゃん、みんな君が好き
いつまでも一緒にいるよ
ナナちゃん、君は賢いね
私はあなたが大好きだよ