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雄大な三国演義の音楽

2016-01-05 17:17:42     cri    

 皆さんご存知のように中国の歴史において三国時代は戦火の中、群雄が覇権を争う時代です。曹操、劉備、孫権、諸葛孔明など多くの英雄達が名を連ねています。今回の中国メロディーは雄大な三国時代を表現した音楽で、波乱万丈の時代をお届けしましょう。

桃園の誓い

 この時代、英雄たちは雄大な舞台で自分の個性を十分に現しました。知謀に富んだ諸葛孔明、義侠心溢れる関羽、勇猛な張飛、情に厚い劉備、ずる賢い曹操、短気で嫉妬深い周瑜など。

 三国演義の第1幕では劉備、関羽、張飛の3人が真っ先に登場します。3人の英雄が意気投合し、満開の桃の花の下、義兄弟の契りを交わします。生死を共にする覚悟でした。その後、劉備、関羽、張飛は心を一つにし、蜀漢を建国しました。この桃園の誓いは兄弟友愛の逸話となりました。

三顧の礼

 私が子供時代から、最も好きな英雄は諸葛孔明です。孔明は三国時代の天才的な軍師であり、政治家です。劉備から三顧の礼をもって迎えられ、生涯、劉備の大義を助け、劉備の子・劉禅の丞相として補佐しました。

 中国の演劇や映画では、孔明はいつも手に羽扇を持ち、ゆらゆらと優雅に揺らす姿で登場し、知恵の象徴と尊ばれます。「平凡な靴屋でも、3人集まれば諸葛亮の知恵(三個臭皮匠、抵上一個諸葛亮)」ということわざまであるほどです。日本でいえば「3人寄れば文殊の智慧」と同じ意味ですね。

中原の覇者

 「三国演義」などの文学作品の中で腹黒い人物と描かれた曹操。しかし、彼の優れた軍事的才能を忘れてはいけません。曹操は長年、転戦を繰り返し、揚子江の北、広大な中原を制しました。魏、呉、蜀という三国の中で最も才能ある君主と評価されます。曹操率いる魏は最も強大な国となり、魏を前身とする晋の天下統一のためにしっかりとした基礎を築きました。

 曹操は人材を非常に大事にし、多くの人材を募るため、三つの「求賢令」(人材募集命令)を出したことがあります。また、曹操は非常に有名な詩人で、彼の詩「短歌行」は絶唱として、今でも広く歌われます。この詩は曹操が良い人材に対して渇望する気持ちを詠っています。

赤壁の戦い

 有名な戦争叙事詩と言えば、赤壁の戦いです。英雄たちの才能と魅力にあふれた舞台だと言えます。「舌戦群儒(ぜっせんぐんじゅ)」、諸葛亮が巧妙な弁舌で孫権側の謀士たちを次々に論破する場面。「草船借箭(そうせんしゃくせん)の計」、決戦前夜、諸葛亮が智謀により、一夜にして相手から十万本の矢を得た奇策。「苦肉の計(くにくのけい)」と「火責めの計」、呉の宿将・黄蓋が曹操を欺くため、都督・周瑜の命令に従わないふりをし、鞭打ちの苦難に耐え、曹操に偽りの降伏をし、火攻めで曹操軍を撃破する場面。このように数々の名シーンが繰り広げられる赤壁の戦い。

 戦いの後、魏・呉・蜀がそれぞれ中国を三分して覇権争いを繰り広げる、三国鼎立と言う時代を迎えました。光陰矢の如し。英雄達の舞台・赤壁は後世の人々が往時を偲ぶ古戦場となりました。幾たびと映画となり、テレビドラマとなり、そして、数多くの名曲が生まれ、私たちが愛する英雄達は、永遠に語り継がれて行きます。

番組の中でお送りした曲

1曲目~ 这一拜(この誓い)

 桃園の誓いをモチーフにした曲です。1994年に放映されたCCTVのテレビドラマ「三国演義」の挿入歌です。

 歌詞

 春風の中に知己と出会い

 桃の花も微笑んで見せた

 この誓いは

 建国の偉大な事業のため

 死ぬまで変わらない

 兄弟達よ

 戦火を浴びながら

 大股で歩こうではないか

2曲目~ 有為歌(有為の唄

 1994年に放映されたCCTVのテレビドラマ「三国演義」の挿入歌です。唄の名前は偉業を成し遂げると言う意味です。三顧の礼をモチーフに、孔明の忠臣愛国を称え、とても迫力のある曲です。

 歌词

 草廬(そうろ)で

 三顧の礼を受ける

 知己と出会う

 膝を交えて

 天下を論じる

 明日は羽扇を手に

 戦いの場へ

3曲目~ 短歌行

 曹操の名作「短歌行」をモチーフにしたものです。

 歌詞

 月のように輝く人材がいる

 だが光を救いとることができないように

 人材を仲間に入れることは中々できない

 この事を思うと、憂いが心の中から湧き上がり

 断ち切ることができない

4曲目~ 赤壁懐古(赤壁の思い出)

 抑揚ある美しい音楽は、人々を熱い血が沸き立つ英雄時代へと誘います。

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