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No.078 キーワードチャイナ 撸起袖子加油干&不忘初心&尽力而为 量力而行

2017-12-30 16:37:47     cri    


 年末特別シリーズ(八)

 キーワードとして取り上げた「スローガン」

 今年取り上げた新語の中から、利用頻度や影響力、生命力の強いものを再度取り上げます。

 【撸起袖子加油干】(lūqǐ xiùzi jiāyóu gàn)

 腕まくりして気張って行こう

 「撸」は、かく、しごく、たくし上げる、捲り上げるなどの意味を表す動詞。「撸起袖子」で腕捲りする、要は袖を捲り上げる動作のことを言ったものです。「加油」は頑張る。「干」は何かをする、やる。ですから、「撸起袖子加油干」で「張り切って頑張ろう!」、「気張って行こうや」という意味になります。

 これは習近平国家主席の2017年新年あいさつの中のフレーズで、やる気満々で何かに臨もうという時、この言い方を使います。

 習主席は、就任以来こうした親しみやすいキーワードやツールを通じて国民に様々なことを呼びかけています。例えばかつて談話の中で用いられた蛮拼的(とても大変だ)や点赞(いいね!)なども、その年の流行語でしたが、国民へのメッセージの中に進んで取り入れることで、自らの生活が国民と共にあるという国民目線を伝えています。

この「撸起袖子加油干」も、とてもくだけた言い方で、色々な場で使えます。ほとんどの「頑張ろう」、「頑張りましょう」はこの「撸起袖子加油干」で替えられます。

 【不忘初心】(bú wàng chūxīn) 初心を忘れない

 これは習近平国家主席が2017年の新年のあいさつで述べたもので、原文は「不忘初心 继续前行(初心を忘れず、引き続き歩みを進める)」というものでした。

 中国にはそもそも「不忘初心,方得始终(初心を忘れずにいてでこそ、良い結果が得られる)」という言い方があります。また、日本語にも世阿弥の残した「初心忘るべからず」という言い方があります。つまり、何事でも、始めた頃のような謙虚で新鮮な気持ちを持ち続けていかねばならない、という戒めの言葉です。

 今年10月に開かれた「十九大(中国共産党第19回全国代表大会)」の活動報告のテーマは、全部で68文字という長いものなのですが、一番最初に出てくるのが、まさにこの「不忘初心,牢记使命(初心を忘れず、使命を胸に刻まん)」でした。

 現在、この言葉はあちこちで飛び交っています。特に街角では様々な建物やガードレールにもこの言葉の書かれた垂れ幕が下がっているのを目にすることができます。何事も、それに慣れてくると、怠けたり、思い上がったりしてしまいがちになることはよくあることです。はじめたときの素直な気持ちや志を忘れてはいけない、ということを、常に頭に入れておくべきではないか、中国では、そうした思いをはっきりとことばで伝えています。政治だけでなく、この国が始まった時の熱い想いを喚起しようとする姿勢が強く感じられることばです。

 【尽力而为 量力而行】(jìnlì'ér wéi liàng lì'ér xíng)

 できる事を、できる範囲で精一杯。

 「尽力而为」は力を尽くす、精一杯やるという意味で、「量力而行」は力相応に事を進めるという意味です。

 例えば、誰かに頼まれた時や仕事を任された時、「这件事我尽力而为(この件については最大の努力を尽くします)」と言う感じで使います。ニュアンスとしては頼まれたことや任された仕事は自分の実力をやや超えたもので、自分にも完璧にこなす自信があまりない。そう言う状況である事を説明した上で、それでも頑張る、という気持ちを表す時に、このように言います。

 「量力而行」は、自分の能力だけでなく、環境など客観的な要素も含まれます。例えば、手術後のリハビリなどについて「量力而行」という場合、体の回復状況に合わせて進める事を言います。また、投資の場合、ほかの人を見てペースを崩したり、流行を追ったり噂に流されたりするようなことを止めて、「量力而行」で進める事を諭されます。

 「量力而行」は、自分で言う時には「実力相応にやる」と言うニュアンスですが、他の人に向けて声をかける時には「無理しないでね」と言うニュアンスがこもります。

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