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「八月十五日夜、禁中独直、対月憶元九」白居易

2016-09-19 13:26:39     cri    


 明日は、中秋の名月、中秋節です。朝晩だけでなく日中の空気も秋の色に染まってきました。中国では、中秋節の満月は一家団欒の象徴ですが、夜空を見上げて思い出すのは、家族だけではないようです。幼馴染や古くからの友達。来し方に思いを巡らせ、言葉にすればそれが詩になるのでしょうか。十五夜を詠った詩は、たくさんあります。今日は白居易の「八月十五日夜、禁中独直、対月憶元九(八月十五日夜、禁中に独直し、月に対して元九を憶ふ)」を紹介します。

 作者、白居易は中唐の詩人。字での白楽天もよく知られています。何度も紹介してきました。タイトルの「禁中」は宮廷のことで、「直」は宿直のことです。「元九」は白居易の友人で同じく詩人、元稹のことです。江陵に左遷されていました。このタイトルから十五夜の夜に遠く離れた旧友を思って作った詩だということがわかります。「翰林」は翰林院のことで詔勅等を司る役所です。白居易はここで働いていました。「三五夜」は、三五、十五で十五夜です。「故人」は、今の日本語と違って友人です。渚宮は江陵にある宮殿、浴殿は白居易のいる長安翰林院近くの建物です。「卑湿」は土地が低くじめじめした様子、「秋陰」は秋の曇り空です。十五夜の夜に遠く離れた友人を思う。秋の月はなんだか物寂し気です。

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