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「山間の秋夜」眞山民

2016-09-09 13:07:52     cri    


 今日は、二十四節気の白露。秋が本格化してくる頃。白露(しらつゆ)と読めば、いかにも和風で、秋の季語になっています。朝晩の空気がヒンヤリしてくることから、草の葉に白い露が結ぶということ。確かに、最近の北京は特に朝晩の涼しさに秋の訪れを確信します。同じ雨冠でも「霞」と言う文字は、春をイメージさせますが、この「露」という文字は、やはり秋の象徴のようです。加えて、「白」は中国の陰陽五行説で秋に割り当てられている色です。私としては秋が深まっていくのは、大好きな夏が遠ざかっていくようで、少し寂しくもあります。でも、スケジュール帳を見てみると、9月、10月は公私にわたりイベントがびっしり入っています。寂しなんて言っている場合では、ありません。歳月人を待たず。北京の短い秋を思う存分、楽しみたいなぁと思いました。さて、今日は眞山民の「山間の秋夜」を紹介します。

 作者、眞山民は宋末の詩人。遺民だったこともあり、人に知られることを求めなかったことから、出身地や経歴などは、知られていません。自分で山民と呼んでいたようです。欧陽修、朱熹、蘇東坡と共に宋の時代を代表する詩人。戦乱を避け、おもに江南地方を回りました。ここでつくった景色を詠った詩は解りやすく、人々に好まれました。今回、紹介した詩も情景が目に浮かびやすく、解りやすいと思います。「一闌」の闌は、欄干のことです。「脾肝」は、文字通り脾臓と肝臓のことですから、ここでは腹の中という意味になります。「虚檐」は、人のいない寂しい軒先。「梧桐」は青桐、「絡緯」はこおろぎです。単語を紹介しただけで、意味も解ってくるのではないでしょうか。加えて、秋光、風露、山月と秋を象徴する単語が並んでいて、静謐な季節の訪れを感じさせてくれます。あなたにとって「秋」をイメージする言葉は、なんですか?

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