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「臨洞庭上張丞相 、洞庭に臨み、張丞相に上(たてまつ)る」孟浩然

2016-08-03 16:03:07     cri    


 日本に暮らしていた時は、梅雨も本格的に開け8月に入ると、夏本番と言った感じがしていましたが、北京では夏の尻尾が見えてきたように思います。もちろん、太陽が照り付ければ、35度を越える日もあります。でも、その日差しの強さが6月7月に較べれば優しくなっているような気がします。相変わらず日の出は早く、日の入りは遅いのですが、朝の太陽のまぶしさはなくなり、日が沈んだ後、暗くなるのが早くなったようです。今度の日曜日は、立秋。北京は、暦どおり、季節が動きそうです。

 さて、今日は暑中見舞いに変えて、広大な湖を詩にした孟浩然の「臨洞庭上張丞相 、洞庭に臨み、張丞相に上(たてまつ)る」を紹介します。

 作者、孟浩然は盛唐の詩人。湖北省襄陽の人。自然詩人として王維とならび称せられています。40歳の時に長安に出て王維などと交流しますが、官職には就かず、故郷でのんびり過ごしたといいます。日本では、「春眠暁を覚えず」の漢詩が有名ですが、彼の生き方をよく表しているようです。タイトルの洞庭は、湖南省にある中国で2番目に大きい淡水湖です。中国ですから2番目と言っても、琵琶湖の4倍はあります。この広々とした景色を前に作られた詩です。「虚を涵して」の虚は、ホンモノではないということ、水に映る空を言っています。「太清」は、空の一番高いところ。ここでは湖の水平線でしょう。「雲夢澤」は、雲夢と言う場所の大湿地帯。「舟楫」は舟と櫂。「端居」は、何もしないでぼっとしていることで、反対に「聖明」は、優れた天子、皇帝のことです。この後半は、天子、皇帝の下で働きたいのに、舟と櫂、つまり引き立ててくれる人がいない。最後の「魚を得たい」は仕事を得たいという作者の気持ちでしょう。

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