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「天門山を望む」李白

2016-07-27 09:50:38     cri    


 この1週間、北京は雨ばかり。梅雨のようでした。それも、シトシト降るのではなく豪雨に近い降り方の日もありました。いつもならカラッとしていてジリッと暑い北京ですが最近はサウナに入っているような蒸し暑さ。いつもの夏の青空が恋しくなりました。雨の合間を狙って公園に走りに行くと、湿度が高くて体の中からと外から汗をかくような感じです。きれいに咲いていたひまわり、鳳仙花、野かんぞう、擬宝珠と言った夏の花たちも雨に打たれたのか下を向いたものが目立ちます。大暑を過ぎて、次の二十四節気は立秋。もう秋の花の出番なのでしょうか。今年はまだ、夏を思いっきり楽しんでいないような気がして、季節が移っていくのがちょっと寂しい感じです。

 さて、今日は雄大な景色が目に浮かび、涼やかな李白の「天門山を望む」を紹介します。

 作者、李白は盛唐の詩人。現在の四川省の人。杜甫と並んで日本でもよく知られた中国を代表する詩人です。若い頃、放浪していましたが、42歳から 44歳まで玄宗

 皇帝の側にいました。しかし、宮使いは性に会わなかったのか、再び放浪の旅に出ます。酒好きだったことから酒によって水面に映る月を捕ろうとして溺死したといわれていますが、実際は62歳で病死したようです。タイトルの「天門山」は、現在の安徽省の蕪潮周辺にある山で、東梁山と西梁山の2つが長江をはさんで向かい合っていて、まるで山が割れていて、天空への門のるように見えるので、この名前で呼ばれるようです。楚江というのは、長江のことで、この辺りの人はこう呼ぶそうです。

 「天から舟が下って来るようだ」という発想は、李白の「黄鶴楼にて孟浩然の広陵に之くを送る」の中の「孤帆の遠影、碧空につき 惟だ見る長江の天際に流るるを」と言う部分と同じですね。実際に黄鶴楼から長江を見たときは、まさにこの景色が目の前に広がりましたから、今日の詩の「天門山」にも行ってみたくなりました。

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