hanshi0706
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7月に入って、北京は引き続き夏、真っ盛りです。いつも走りにいく公園の池に蓮の花が咲き始めました。いつもは6月には咲き始めているので、今年は少し遅いように思います。池の水面がいつしか蓮の葉に覆われ見えなくなり、緑の大きな葉の間からすっとマッチ棒が伸びるように蕾が顔を出します。1つ、2つと咲き出したかと思うと、いつの間にか見頃を迎えています。さて、今日は、蓮の花が詠われている柳宗元の「柳州の城樓に登り、漳・汀・封・連の四州に寄す」を紹介します。
作者、柳宗元は中唐の詩人。現在の山西省永済県の人。年少の頃から秀才といわれ21歳で進士に合格します。仕事の中で宮廷改革を画策しますが、失敗して左遷されてしまいます。柳州に流された柳宗元。同時に仲間の4人も今の広西チワン族自治区辺りに流されます。その4人がいたのが漳州・汀州・封州・連州ということで、詩のタイトル「柳州の城樓に登り、漳・汀・封・連の四州に寄す」になっています。大荒は、大地のはて、茫茫は、果てしなく広がっている様子です。芙蓉とありますが、これは蓮の花のことで、水は池の水。薜茘も植物の名前で、壁に這う草の蔓です。後半の百越とは、浙江省南部から福建省、広東省、広西チワン族自治区の未開地を指します。文身は、入れ墨のことです。都から一緒に流された同志が、近くにいるのに会えない、手紙も送れない。切ない気持ちが伝わってきます。でも、きっと作者の気持ちは、風に乗って、雨とともに届いたのではないでしょうか。
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