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「王倫に贈る」李白

2016-04-28 15:29:38     cri    


 今週末から中国も日本もゴールデンウイークに突入しますね。中国では、以前はこの5月1日の労働節の連休は1週間ほど休みになり大型連休でしたが、今年は30日、1日、2日の3連休です。いつもの週末より1日休みが長いだけです。でも、本格的に暑くなる前のこの時期は、行楽シーズン。どこに行っても大勢の観光客でにぎわうことでしょう。人ごみを見に行くのも気が進みませんが、陽気のいいこの時期に家にいるのもなんだかもったいないような気がします。いつもの公園に行ってみると、1週間前までは蕾さえも目立たなかった牡丹の花が咲き始めています。この調子では、メーデーの連休には見頃を向かえそうです。そろそろ、市内の幹線道路の中央分離帯にバラの花も咲く頃です。あの場所のあの花は、咲いたかな。と、混みあっていると分かっていても、やはり出掛けたい季節です。さて、今日は李白の「王倫に贈る」を紹介します。

 作者、李白は盛唐の詩人。唐の文化の爛熟期に生まれています。豪放に生き、酒が好きだったといわれているせいでしょうか、日本では「李白」と言う名前をつけたバーや酒屋さんも珍しくありません。今日紹介した作品は、李白が55歳の時のものです。たくさんの詩を残した李白は、友人を見送る詩も多く有ります。私は、この時期の「煙花三月 揚州に下る」の「黄鶴楼にて孟浩然の広陵に之くを送る」が好きです。だいたいは、李白が友人を見送る詩ですが、この詩は珍しく逆で、李白が見送られる側になっています。タイトルの王倫は、安徽省涇県(あんきしょうけいけん)の桃花潭の村人でしばしば李白に酒をもてなした人です。踏歌は、手をつないで足を踏みならしてうたう歌のこと。李白の出発に際して、村人たちも見送りに来たのでしょう。「桃花潭水」の桃花潭は、安徽省涇県にある渕の名です。実際は曲がりくねっていて、とても深さが千尺もあるようには見えませんが、そこは李白の詩の世界。千尺と言う言葉が、とてもふさわしく感じます。そもそもこれは、この渕の深さであり、二人の友情の深さです。この村で、李白は人気者だったのでしょうね。

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