0406hanshi
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今週は清明節の休日でスタートしました。清明節は中国人にとって、先祖のお墓参りの日で、踏青という春のピクニックを楽しむ日でもあります。この時期ならではの行事食は、青団、青い団子と書くあんこの入ったヨモギ餅です。日本ならぼた餅でしょう。ちょっと大ぶりで日本のお団子よりも柔らかい感じです。そして、清明節と言えば中国ではお茶が欠かせません。日本なら5月の八十八夜の茶のよう、こちらでは清明節の前に摘まれたお茶、明前茶が珍重され、清明節からお茶のシーズンがスタートします。さて、前回まで春の夜の詩を紹介しましたが、春には雨も似合うようです。
作者、陸游は南宋の詩人。現在の浙江省紹興の人。範成大、楊万里とともに南宋の三大詩人と言われました。当時の人としては長生きな85歳で世を去るまでに約1万首という多くの作品を残しました。今日の作品は、62歳の時、風光明媚な地としてしられる厳州で代理知事をしていた時に、当時の都臨安に呼び出された時の滞在中に作ったものです。タイトルは、「臨安で春雨がやっとあがったばかり」という意味です。先ず、前半を聞いていただきました。世味は、世間への興味、紗は薄絹のことです。京華は、都、つまり臨安のこと。本来都に来るのは嬉しいことなのに、この一句をみると嬉しそうではありません。眠れなかったのか、夜は春雨の音を聞いていたようです。深巷は奥深い路地の意味で、杏花、アンズの花は日本なら桜と言った感じで江南地方の春を代表する花です。都に呼び出されて来たものの眠れぬ夜を過ごした陸游。次の日はどんな風に過ごしたのでしょうか。後半を聞いてください。
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