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旧正月、春節の連休が終わって、いつもの北京が戻ってきました。と言いたいところですが、道路や地下鉄の車内は春節中のガラーンとした様子よりは、少しにぎやかになりましたが、「いつもの北京」ほどは、人が戻っていない印象です。個人経営の小さなお店などは、今週いっぱいまで休みというところもあるようです。正月休みはゆっくり、たっぷり故郷で過す。春節が中国で最大、最重要な祝日と言われるゆえんでしょう。まだ、人の少ない街中を見渡すとたくさんの「さる」がいることに気がつきます。他の干支に較べて、「さる」は普段からマスコットとしてよく登場するので、特別感があまりないのですが、お店の入り口、地下鉄のフォーム等にさるがモチーフになったオブジェや切り紙が溢れています。愉快な表情の街角のさるたちを見ているといよいよ2016年が始まったなぁという気持ちになります。さる年2016年もはりきって行きましょう。
作者、元稹(げん しん)は中唐の詩人。牡丹の花が有名な洛陽の人。幼い頃に父を亡くし母親が女で1つで育てたと言われています。中国を代表する詩人白居易と同じ試験を受け、8歳ほど年下ですが、親友になったようで二人は、元白とも称されるほどでした。解りやすい恋愛の詩なども多く、民間の人に愛された詩人です。
タイトルの歳日は、元日のことです。もちろん旧暦の1月1日です。この日から今年が始まり、「前事は空し」の「前事」は、以前の出来事の意味ですから、去年のことです。確かに、歳が改まるとなんだか昨日までのことに興味がわかなくなり、実体がなくなるような感じですね。「凄涼たり 百年の事」の凄涼は、もの寂しい意味で、百年とは人間の一生のことを言っています。実際の寿命からするとちょっと長いのですが、そこは「白髪三千丈」の漢詩の世界ですから。最後の「応に」は、きっと~にちがいないと言う意味ですから、きっと1年と同じようなもの。と人生の百年と今年1年とを同じようにとらえているようです。あっという間に過ぎてしまうということですね。新年、お正月の詩ですがお目出度いウキウキした雰囲気よりも、ものさみしい雰囲気に溢れています。確かに、お年玉をもらえたり親戚にあったり無邪気にお正月を喜べるのは子どものうちだけなのかもしれません。
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