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「寄題送王十八帰山仙遊寺(王十八の山に帰るを送り仙遊寺に寄題す)」白居易

2015-11-20 17:08:04     cri    

 15日の日曜日から、北京では集中暖房がスタートしました。部屋の中がぬくぬくとしてきて、北京の冬の装備が1つずつ整ってきたように感じます。集中暖房のいいところは、朝、出かける時にスイッチを切って行っても、両隣、上下の部屋が暖房を入れているのでしょう、自分の部屋も暖房した部屋に挟まれて暖かいことです。そう言えば、いつの間にか冷たい水ではなく、暖かいお茶を飲むようになりました。小さな魔法瓶に乾燥した菊の花とレモンを入れて持ち歩いています。仕事の合間に一息つく時も、やはり温かい飲み物です。放送局の玄関脇の楓も少し前まで、きれいに紅葉していましたが、今は葉を落としはじめ木の枝よりも足元の方が葉が多いようです。私が子供の頃は、この落ち葉を集めてたき火をしたり、その火で焼き芋を作ったりしました。今日紹介する詩では、落ち葉を燃やしてお酒を温めています。秋の澄んだ空気、冷たくなった川の水、林の紅葉、菊の花とどこを切り取っても秋に溢れた作品です。では、前回に引き続き白居易の 「寄題送王十八帰山仙遊寺(王十八の山に帰るを送り仙遊寺に寄題す)」を紹介します。

 作者、白居易は中唐の詩人。詩などの総数は約3800首と言われ唐代の詩人の中でも最多なだけあって、季節の一場面を切り取ったような詩も多くあります。今回の詩は、王十八、つまり兄弟・従兄弟の順の十八番目 王全素という友達が、菊の花の季節に故郷に帰ることになった時、それまで過ごした時を懐かしんで、かつて遊んだ仙遊寺に思いを寄せて作った送別の詩です。タイトルの山に帰るの山は故郷のこと。太白峰は長安の都の南方20kmほどの山脈の主峰のひとつで、標高3767mと言いますからかなり高い山です。仙遊寺は長安の郊外のお寺。惆悵は残念に思い嘆く意味です。この詩を読んでいて、春の旅立ちには桜の花が似合うけど、秋の旅立ちには紅葉と菊の花が似合うなぁと思いました。

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