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「早冬」白居易

2015-11-12 14:46:55     cri    

 先週末に北京では初雪が降りました。その2日後の11月8日が立冬。私は冬の始まるこの日、上海マラソンに参加して、上海の街を走っていました。北京とは打って変わって20度近い気温で、暑くもなく寒くもないマラソン日和でした。寒い北京を思うと上海あたり、揚子江、長江の南側、江南地方は全然違うなぁ、中国って広いなぁと改めて実感しました。北京に戻って、どんな漢詩を紹介しようか探していたら白居易がこの時期の江南地方を詠った詩を見つけました。早い冬と書いて「早冬」です。日本語では、冬に入ったばかりの時期は初冬と言いますし、早い春、早春、早い朝、早朝は聞いたことがありますが、早冬という言葉がとても新鮮でした。「十月の江南」で始まっている詩ですが、当時、旧暦の10月は今の暦ならちょうど今頃、11月のことです。確かに上海あたりの天気は過ごしやすかったので、一気にこの詩の世界に引きずりこまれました。

 作者、白居易は日本でもよく知られた中唐の詩人。詩などの総数は約3800首と言われ唐代の詩人の中でも最多です。若い頃は、社会や政治を批判する作風でした。しかし、世界遺産でおなじみの廬山のふもと江州、現在の江西省九江市に左遷された後は、日常のささやかな喜びを詩にすることが多くなりました。この江州での役人のあと、中央に呼び戻されますがまもなく自ら地方の職を願い出て、杭州・蘇州に行きます。今回の詩は、その杭州でのものです。萋萋はあおあおとしたという意味。嫩樹は葉の柔らかい樹のこと。五馬は五頭立ての馬車のこと、身分が低いことを言っています。解りやすく、情景が思い浮かぶ作品は、晩年の白居易らしさがよく表れているように思います。閑そうな酔っ払いが羨ましいと言っていますが、小春日和の江南地方で目に映るものを次々と詩にできる才能こそ、羨ましいですよね。

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