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「夏至」趙秉文

2015-07-02 16:11:29     cri    

 先週末は旧暦の5月5日にあたり、端午節の三連休でした。この三連休、初日が端午節、真ん中の21日が父の日、そして22日が夏至でした。日本にいた時は、夏至のこの時期がちょうど梅雨時にあたるので、あまり日中の長さを実感することがありませんでしたが、北京では昼間の時間の長さに驚かされる時期でもあります。朝は6時前からまぶしいくらいの太陽が降り注ぎ、一日がスタート。夕方、そろそろ帰ろうかなとオフィスで時計を見ると、もう7時を軽く過ぎていたり。この時期は8時過ぎても、まだ夜の帳は下りない感じです。本当に一日が長いなぁと思います。それでも、この夏至を過ぎれば少しずつですが日中の時間が短くなっていくと思うと、早くも夏のゴールが見えてきたようで、夏好きの私にとっては、なんだか寂しさを感じる日でもあります。実際は、夏至、夏、至るといってもこれから盛夏を迎える訳です。お互いに夏バテしないように「夏」を楽しみたいものです。さて、今日は、その名もずばり 「夏至」という趙秉文の作品を紹介します。

 作者、趙秉文は金の詩人で、河北省の人です。学問を好み、詩をよく作ったようです。この詩の玉堂は美しい宮殿や、豪邸と言う意味ですが、作者は翰林学士だったことから、ここでは翰林院という役所のことでしょう。居眠りから目覚めて、しきりにお茶を飲みたくなる。確かに暑い日の昼寝はのどが渇きます。紅日は、真っ赤な太陽のこと。本来は太陽が当たれば、濃い影ができますが、それも夏至の日は、太陽が真上に昇り、簾の影も消えてしまうようです。想像しただけで汗が出てきそうな光景ですね。ここまで、夏至の日の暑さを強調してきますが、最後の1句はとても涼しげです。日本ではこの花が下から一番上まで咲くと梅雨が開けると言われるタチアオイの花。この上にひらひらと舞う喋の描写でこの詩が終わっています。目覚めのお茶を飲んで、気分すっきりなのでしょうか。夏の暑い日には、冷たい飲み物よりも熱いお茶のほうが涼しくなれるのかもしれません。

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