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中国の学生が日本の知識を競う「笹川杯2017」上海で開催

2017-12-12 17:36:22     cri    

 中国全土の学生が集い、日本の知識を競い合うクイズ大会「笹川杯全国大学日本知識大会2017」が10日、上海交通大学で開催されました。

 この大会は2004年に黒龍江大学で「第1回笹川杯日本知識クイズ大会」としてスタートしたもので、今回で13回目となります。当日は上海市人民代表大会常務副主任で上海交通大学党委員会書記でもある姜斯憲教授をはじめ、両国関係者が多数参加する中、全国56の都市から116大学、約500名の学生が参加し、大会規模は過去最大となりました。

 開会式ではまず、上海交通大学図書館の陳進館長が同大学を代表して挨拶に立ち、「笹川杯全国大学日本知識大会は、国内の日本語学習者が毎年楽しみにする祭典となっている」と評価した上で、「参加学生がリラックスして能力を発揮し、大会を通じて新しい知識を身につけ、新しい友達を作ることができるよう期待している」と呼びかけ、小林一茶の俳句「花の陰あかの他人はなかりけり」を中国語で紹介しました。

 続けて、日本科学協会の大島美恵子会長が主催者を代表し、史上最多の参加者を迎えた大会の実現に感謝を述べました。大島会長はさらに、「両国の相互理解には相手を知るとともに、相手に自分を知ってもらう必要がある」とした上で、「知識大会もそのような交流イベントの一環である。『知識から理解へ、理解から友好へ』をモットーに、若い方々の中から友好の空気を作り上げていきたい」と示しました。

 当日の決勝戦は個人戦が8名、団体戦が9大学(各チーム3名)で行われ、「毎年5月に『三社祭り』が行われる神社はどこ?(正解:浅草神社)」といった日本文化への知識が試される問題や、「2017年8月に北海道札幌市でサービスを開始した中国のシェア自転車サービスの会社は?(正解:Mobike社)」といった両国に関する時事問題などを巡って、日本語による知識比べが展開されました。

 接戦の末、個人戦では一等賞に上海交通大学の王若平さんが、二等賞に東華理工大学の童華軍さんと信息工程大学・洛陽校区の程景怡さんが、三等賞には華中科技大学の許逸菲さん、天津外国語大学の周姗姗さん、華東政法大学の姚子茜さんが入賞しました。また、団体戦では最高賞である特等賞に重慶三峡学院が、一等賞に上海交通大学と大連大学が入賞し、それに四川外国語大学が続きました。個人戦と団体戦の上位計18名の選手は、日本科学協会により来年、日本への見学ツアーに招待されることになっています。

 団体戦で特等賞に輝いた重慶三峡学院の学生3名を指導してきた梁麗莉先生は「この受賞は学生一人一人の努力によるもの」と謙遜しながらも、歴史や文学、アニメといったそれぞれの得意分野を生かすチームワークを強調してきたことを明かしました。これに対し、学生たちは口々に「先生の指導がなければ特等賞は取れなかった」と語り、その中の一人、李暁霞さんは「指導の中で梁先生の熱意を感じた。私も大学院に進学し、日本語教師を目指したい」と将来の展望を話してくれました。

 閉幕式では、大会を助成する日本財団の尾形武寿理事長が、「中国の若い人たちに等身大の日本を知ってもらうことが、将来の日中友好の礎になると考えている」と話した上で、「私は皆さんを親日派にしようと思っているわけではなく、世界中にある色々なものを見知ってもらいたい、その一つとして日本にも来てほしいと思っている」と期待を示しました。また、来年の大会は北京大学で開催予定であると明かし、尾形理事長が「北京で会いましょう」と再会を呼びかけると、会場の学生たちから大きな拍手が湧き起こりました。(取材・写真:梅田謙)


▲団体戦の様子


▲上海交通大学図書館の陳進館長による挨拶


▲日本財団の尾形武寿理事長による挨拶

 
▲日本科学協会の大島美恵子会長から表彰を受ける、個人戦一等賞の王若平さん(上海交通大学)


▲団体戦特等賞の重慶三峡学院。左から李思潔さん、梁麗莉先生、李暁霞さん、陳資政さん

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