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学生手話交流に寄せた思い~藤田安彦さんに聞く

2016-06-21 20:21:02     cri    

聞き手:王小燕

 今年の5月21日、北京大学に留学中の早稲田大学の学生7名は南京市聾唖学校を訪問し交流活動を行いました。生徒、学生、協賛企業の職員など300人を前に、日本の学生たちは中国手話による自己紹介や中国の歌を披露し、ハッピ姿で日本の民謡「ソーラン節」を踊りました。一方、中国の聾唖学生はマジックショーや特別仕掛けの踊りを披露。最後は双方が共演する中国手話による歌「陽光総在風雨後」(太陽はいつも嵐のあとに輝く)を歌い、会場は感激の涙に包まれました。

 2009年、前年に起きた四川地震被災地の身障者への心のケアとして実施したのが最初でした。翌年は、南京市ジャパンウイークに合わせて南京で実施し、この年から毎年南京で行うことが恒例となりました。

 「日中学生手話交流会」を立ち上げたのは、株式会社オムロンの元社員で、定年後、ボアオアジアフォーラムの創設スタッフ、日本国際交流基金北京日本文化センター所長などを歴任した藤田安彦さんです。藤田さんは日米中三カ国の手話に通じ、アメリカで「聴導犬訓練士」の資格も取得しています。

 異文化交流の一環として、若者の人間形成や自己啓発のツールとして、手話交流の役割を重視してきました。そして、「日中交流は南京から」という知人ジャーナリストの言葉に触発されたことが、南京で学生手話交流を続けてきた理由だと振り返ります。

 これまでの8回の手話交流活動の現場で感じたこと、手話交流に寄せた思いについて伺いました。


2009年5月 四川地震被災地聾唖学校の訪問

 

2010年3月 南京市聾唖高級中学での交流会


2012年 OBたちとの第4回湘南合同会議

【プロフィール】
 藤田安彦(ふじた やすひこ)さん
 早稲田大学・北京教育研究センター 顧問

 1991年、「欧姆龍(大連)有限公司」の初代総経理として、中国初の車椅子対応のバリアフリー工場を建設し、身障者2人の採用を実現。
 1992年、日本盲導犬協会・理事に就任し、世界介護犬協会ADIのVoting Memberとなる。
 1993年、アメリカ・マサチューセッツで「聴導犬訓練士」の資格取得、NPOなどのファンド・レイジング(資金集め)を学習。
 1999年、中国で初めての「手話学習教材(家庭版)」VCDを制作し中国手話普及に貢献。
 2001年から、フィリピンンのラモス元大統領らが提唱し、民間主導のダボス会議アジア版の世界経済フォーラム「ボアオ・アジア・ フォーラム」の設立・運営に携わり、財務総監(CFO)として、人事体制構築や会員募集ならびに資金集めに貢献するなど、中国をはじめ参加のアジア26カ国のリーダーとのネットワークを構築。
 2004年、国際交流基金北京事務所・所長に就任、北京日本文化中心を設立。日本企業の社会貢献活動の調査を実施し中国各地でその調査報告会を開く。大江健三郎氏や羽生善治四冠の講演会や日本盲導犬デモの実現など日本紹介に尽力。
 2009年、日本の留学生10名と四川大地震被災地の障害者を慰問。日中学生手話交流実行委員会を設立、第2回から毎年南京市を訪問し日中学生の民間草の根交流活動を実施。
 2010年、現職。  

 趣味:中国手話。 
 所属:日本盲導犬協会・評議委員

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