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中国残留孤児・宮崎慶文(みやざき よしふみ)さんに聞く(下)

2015-12-08 23:02:37     cri    

 聞き手:王小燕

 「ぼくはいったい誰なのか?」

 宮崎さんをはじめ、多くの戦争孤児たちに共有された思いです。

 「毎年、誕生日の日になっても、ちっともうれしい気分になりません」という宮崎さん。自分の出生に関する正しい情報が一切ないからだといいます。

 両親も名前も生年月日も正確には解らない。「僕は誰なのか」の問いに答えを見つけることなく過ごした70年。去年のことです。戸籍上の誕生日を迎えた日に、この孤児たちの共通の思いを形にしたいと強く思いました。朗読劇「孤児の涙」は、こうして創作が始まりました。

 そして、戦後70周年を迎えたこの夏、その内容をステージでも再現したい。平和を愛する日本人ステージ関係者の協力を得て、孤児たちを集め8月に第一部の公演を実現しました。

 「ど素人の孤児たちにとって、ステージでの公演は大変なものでした。それでも皆が台本に込めた思いに心が打たれ、積極的に協力してくれました」

 そして、後半の第二部と第三部のリハーサルも年内から始めたいと北京で、帰国後の予定を話してくれました。

 このほか、歴史と現在、戦争と平和、中日の友好をめぐって引き続きお話を伺いました。宮崎さんの心を揺さぶる平和を訴える声に、ぜひ耳を貸してください。

 詳しくはどうぞ番組をお聞きください。

 【プロフィール】

 宮崎慶文(みやざき よしふみ)さん

 1945年11月10日(養父母の戸籍上の記録)、中国遼寧省大連市に生まれた。
 中国メディア大学での教職を経て、1997年2月に妻と2人の子どもを連れて日本に戻る。
 現在は「中国帰国者・日中友好の会」副理事長。戦争孤児が様々な権利を獲得するのを積極的に助けるほか、自らが住む東京都大田区の数千人の中国人の日本でのより良い暮らしを助けるため、同区の「多文化共生推進計画」にも積極的に参加している。
 2015年4月に朗読劇「孤児の涙」の脚本を書き下ろし、8月26日に琦玉県所沢市民文化センターで公演。

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