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日本人スタッフのつぶやき319~スローガンの中の中国

2015-06-16 15:34:10     cri    
 数年前、『舌の上の中国』というグルメドキュメンタリーが話題になり、

 映像の美しさが多くの人たちをひきつけました。

 美食という切り口で中国を伝える、とても分かりやすい番組でした。

 その人気にあやかり(?)、今日は『スローガンの中の中国』を

 お届けしたいと思います。

 毛沢東時代、スローガンは中国社会において国の歩む方向性を決定付けるほど

 大きな"存在"でした。

 時は流れ、改革開放が始まり、中国経済は大きく躍進。

 多くの人が豊かになり、モノがあふれ、

 物質的に満たされる時代になりました。

 一方、精神的に欠落しているものはないか、

 いま地下鉄やバスなど公共交通機関の場では

 アナウンスでしきりにマナーの向上を呼びかけています。

 中国の地下鉄に乗ると、年配の方に席を譲るスピードがとにかく速いのに驚きます。

 70歳を過ぎたある日本人は、車両に乗り込んだとたん、

 3人が同時に立ち上がってくれたと、とても感動されていました。

 今度からはジジイ3人で行動しようと(笑)

 そして、道端で、マナーの向上などを訴えるのに活用されるのが現代版スローガンです。

 本当~に、多種多様なスローガンがあり、そこから様々な「中国」が見えてきます。

 まずはこの1枚。

「社会主義核心的価値を心で理解し行動で示そう」

 社会主義核心的価値とは、2012年11月に開かれた

 中国共産党第18回全国代表大会(通称十八大)で政府が取り上げた、

 いまの中国社会において最も守るべき価値理念のことです。

 24字で巧みに表現されました。

 「富強」「民主」「文明」「和諧」「自由」「平等」

 「公正」「法治」「愛国」「敬業」「誠信」「友善」

 湖北省武漢市では、地元政府の職員や市民がちゃんと暗誦できるか

 抜き打ちテストをやった地区もあったそうです。

 続いて、住宅街に張り出されているポスター。

「中華の伝統 兄弟は敬い合い 譲り合うべきだ」(左)

「二人が心を合わせれば どんな困難にも打ち勝てる」(右)

 尊敬。譲歩。協力。

 物質ばかりを追い求め、拝金主義が蔓延し、中華民族の美徳を忘れていないか。

 それを戒めているようにも見えます。

 ラストは2年前に空港で見つけたポスター。

「字は簡体化できるが、"心"無い愛があってはならない」

 愛。簡体字で爱。心を失ってしまった愛。

 それを見事に表現した"心"からのメッセージ。

 今日も、僕は心ある愛を探しています。中国で。

 

 ごきげんよう。再見。(高橋敬)

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