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張芸謀(チャン・イーモウ)

2016-12-22 17:36:15     cri    

 中国映画の巨匠・張芸謀(チャン・イーモウ)は、陝西省西安市生まれの65歳。中国映画界の「第五世代」監督の一人として知られています。青年期は文化大革命の下放運動を経験し、70年代には北京電影学院撮影学科に入学。北京電影学院卒業後は西安映画製作所に配属され、陳凱歌(チェン・カイコー)監督の『黄色い大地(原題:黄土地)』(1984)と『大閲兵』(1986)で撮影監督を務めました。1986年には呉天明(ウー・ティエンミン)監督の『老井(古井戸)』に主演俳優として抜てきされ、第2回東京国際映画祭で男優賞を受賞。1987年、『紅いコーリャン(原題:紅高粱)』でついに映画監督としてデビュー。デビュー作でありながらも翌1988年の第38回ベルリン国際映画祭で見事金熊賞を受賞し、その名は中国国内だけでなく世界的に知られるようになりました。この『紅いコーリャン』は、タイトルにもある「赤」をはじめ、中国をイメージする色使いによって独特な作風をかもし出したことで、彼の代表作にもなり、1991年の『紅夢』、1995年の『上海ルージュ』と合わせて「紅三部作」と呼ばれています。

 1990年代前半には、第63回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた『菊豆(チュイトウ)』(1990)をはじめ、第49回ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞した『秋菊の物語(原題:秋菊打官司)』(1992年)、第47回カンヌ国際映画祭で審査員グランプリを受賞した『活きる(原題:活着)』(1994年)など、中国の農村の現実に迫るシリアスな作品を中心に制作し、国際的に非常に高い評価を得ました。2000年代以降は『HERO』(2002)や『LOVERS』(2004)といったワイヤーアクションや特殊効果を多用した武侠映画の制作を手がけ始め、この新しい試みについては国内で賛否両論となりました。そのほか、プッチーニのオペラ『トゥーランドット』の演出や、2008年北京五輪の開会式の演出など幅広く活動しています。

 近年ローペースで映画を発表する張芸謀(チャン・イーモウ)監督でしたが、ついに今年12月、約2年半ぶりとなる新作が封切られることになりました。待望の新作は中米合作映画『長城(The Great Wall)』。米国からはマット・デイモンやペドロ・パスカル、中国からは俳優の劉徳華(アンディ・ラウ)、張涵予(チャン・ハンユー)、鹿晗(ル・ハン)、林更新(ケニー・リン)、女優の景甜(ジン・ティエン)、余心恬(ヴィッキー・ユー)、劉瓊(リュ・チン)、アイドルグループTFBOYSの王俊凱(カーリー)という、超豪華出演陣に注目が集まっています。中国古代の精鋭部隊が人類を守るために、万里の長城で怪物と熾烈な戦いを繰り広げるストーリーで、チャン監督にとって初の怪物(クリーチャー)を扱った映画としても期待されています。「ハリウッドを通して中華文化を世界に発信し、ハリウッドのラベルが貼られたこの中国映画を、世界を牽引する作品にしたい」とチャン監督自身も壮大な抱負を語っています。

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