年末に近づき、映画商戦もいよいよヒートアップ！12月の国産映画の一押しはあの徐克（ツイ・ハーク）が制作を担当し、名監督・爾冬陞(イー・トンシン)がメガホンを取る時代劇アクション『三少爺的剣 (Sword Master)』。これは武侠小説の人気作家、古龍の原作で、1970年代にも2000年代にも映画化した時代劇アクションの名作。今回、最新リメイクの主演に起用されたのは、徐克（ツイ・ハーク）監督作品でも活躍を見せている林更新（ケニー・リン）と、台湾のイケメン俳優・何潤東（ピーター・ホー）、そして人気女優の江一燕(ジャン・イーイェン)。

　実は、同作品の70年代版で主演を務めたのが、今回の監督である爾冬陞(イー・トンシン)です。爾冬陞(イー・トンシン)は80年代の監督デビューまでは俳優として活動していた時期があり、当時の『三少爺的剣』への出演がきっかけで大ブレイクしたのです。ほぼ40年越しに、思い入れの深いこの作品に違う形で再挑戦することになります。

　ストーリー：神剣山莊の"剣神"三少爺（ケニー・リン）を慕って、彼を倒すことを目指して剣術に励んできた燕十三（ピーター・ホー）は、とうとう天下無二の剣術「絶命十三剣」を修得する。宣戦布告のために神剣山莊に駆けつけた燕十三は三少爺の死を伝えられ、落胆してしまう。そこへ、神秘的な女、慕容秋荻（ジャン・イーイェン）が現れ、燕十三にある秘密を告げる…

　三少爺的剣 (Sword Master)

　公開日：2016年12月2日

　監督:爾冬陞(イー・トンシン)

　主演:林更新（ケニー・リン） 何潤東（ピーター・ホー）　江一燕(ジャン・イーイエン)

　台湾の蘇有朋（アレック・スー）が監督作品第2弾を届けてくれました。歌手や俳優として活躍してきた台湾のアイドル、蘇有朋（アレック・スー）は2015年に映画「左耳（The Left Ear）」で監督デビューを果たしました。監督作品第2弾は日本の推理小説家・東野圭吾の人気シリーズ『容疑者Ｘの献身』の中国版リメイクです。東野圭吾の作品の、中国初進出ということもあって、大きく期待されています。キャストは人気俳優の王凱（ワン・カイ）と人気女優の柳岩（リウ・イェン）。

　嫌疑人Ｘ的献身（容疑者Ｘの献身）

　公開日：2016年12月9日

　監督：蘇有朋（アレック・スー）

　主演：王凱（ワン・カイ）　柳岩（リウ・イエン）　張魯一 林心如（ルビー・リン）

　この年末最も待ち望まれている中米合作映画は、張芸謀（チャン・イーモウ）監督の『長城（The Great Wall）』。米国からはマット・デイモンやペドロ・パスカル、中国からは俳優の劉徳華(アンディ・ラウ)、張涵予（チャン・ハンユー）、鹿晗（ル・ハン）、林更新（ケニー・リン）、女優の景甜(ジン・ティエン)、余心恬(ヴィッキー・ユー)、劉瓊(リュ・チン)、アイドルグループTFBOYSの王俊凱（カーリー）という、超豪華出演陣に注目が集まっています。中国古代の精鋭部隊が人類を守るために、万里の長城で怪物と熾烈な戦いを繰り広げるストーリーで、チャン監督にとって初のクリーチャーを扱った映画としても期待大。「ハリウッドを通して中華文化を世界に発信し、ハリウッドのラベルが貼られたこの中国映画を、世界を牽引する作品にしたい」とチャン監督自身も壮大な抱負を語りました。

　長城（The Great Wall）

　公開予定日：2016年12月16日

　監督：張芸謀（チャン・イーモウ）

　主演：マット・デイモン　劉徳華(アンディ・ラウ)　張涵予（チャン・ハンユー）　鹿晗（ル・ハン）　林更新（ケニー・リン）　景甜(ジン・ティエン)　 王俊凱（カーリー）

　もう1本、待望の新作は中華圏の人気スターが勢ぞろいした『羅曼蒂克消亡史（The Wasted Times）』。この作品は、混沌とした1930年代の上海を舞台に、運命に翻弄されながらも逞しく生き抜こうとする人々を描いた壮大な群像劇です。主演の葛優（グォ・ヨウ）や章子怡（チャン・ツィイー）のほか、中心人物の一人を演じる日本の浅野忠信は上海語が堪能な日本人役を務めています。監督は、『第三個人（Unfinished Girl）』（2007）や『辺境風雲 （Lethal Hostage）』（2012）でメガホンを撮った中国の若手監督・程耳（チェン・アル）です。

　羅曼蒂克消亡史（The Wasted Times）

　公開日：2016年12月23日

　監督：程耳

　主演：葛優（グォ・ヨウ）　章子怡（チャン・ツィイー）　浅野忠信

　（ミン・イヒョウ　謙）