10月のゴールデンウィークも終わり、年末の映画商戦に入る直前、11月の国産映画にはお休みムードが漂います。公開が延期となっていた注目作、『我不是潘金蓮（I Am Not Madame Bovary）』の公開日が11月18日に決定しました。これはベストセラー作家・劉震雲の同名小説が原作で、ヒットメーカーの馮小剛（フォン・シャオガン）がメガホンを取る作品です。名誉挽回のために20年かけて奔走する一途な女性の姿を描いた人情味あふれるシリアスな作品で、主演の範氷氷（ファン・ビンビン）がこれまでの都会派美人のイメージから一転して、農村に住むみすぼらしい女性という役どころに大胆にチャレンジしていることでも話題です。一般公開に先がけ、今年9月に開催されたトロント国際映画祭に出品されました。

　我不是潘金蓮（I Am Not Madame Bovary）

　公開日：2016年11月18日

　監督: 馮小剛（フォン・シャオガン）

　主演: 範氷氷（ファン・ビンビン）　郭濤（グオ・タオ）

　第63回のベネチア国際映画祭でオリゾンティ賞を受賞した『馬上の法廷』の劉傑（リウ・ジエ）監督が新作を届けてくれました。劉監督のこれまでのジャンルとは一味違うサスペンス・ホラーで、韓国の同名映画の中国版リメイクとなっています。主演はいま最もノリに乗っている俳優の霍建華（ウォレス・フォ）。ウォレスは2015年6月より放送されたネットドラマ『花千骨』で人気を博し、同年末『中国新聞週刊』において、『2015年度中国に最も影響を与えた人物（エンターテイメント部門）』を受賞して、中国トップクラスの演技派俳優の地位を不動のものにしました。今年7月31日、女優の林心如（ルビー・リン）とバリ島で挙式したことでも話題になりました。

　捉迷蔵（Hide and Seek）

　公開日：2016年11月4日

　監督：劉傑(リウ・ジエ)　

　主演：霍建華（ウォレス・フォ）　秦海璐（チン・ハイルー）　万茜（ワン・チン）

　もう1本のおすすめは中仏合作のファンタジーアクション『勇士之門(The Warriors Gate)』。ひょんなことから不思議なゲートをくぐってしまった青年が、異世界で部族間の戦いに巻き込まれていくアドベンチャーです。主演には、台湾出身の人気俳優、趙又廷（マーク・チャオ）、大陸出身の人気女優、倪妮（ニー・ニー）、そして米国出身の若手、ユリア・シェルトンを迎えています。また、あのリュック・ベッソンが脚本と制作を担当していることでも、注目を集めています。　

　勇士之門(The Warriors Gate)

　公開予定日：2016年11月18日

　監督：マティアス・ハーネー

　主演：趙又廷（マーク・チャオ）　倪妮（ニー・ニー）　ユリア・シェルトン　呉鎮宇（フランシス・ン）

　（ミン・イヒョウ　謙）