新疆ウイグル自治区カシュガルの旧市街地の家庭には各色の皿やコップ、器、瓶などの陶器がある。中でも、吐爾遜・祖農さんが作った陶器は有名である。カシュガル旧市街地の6代目伝承者である吐爾遜さんは幼い頃に祖父と父親から陶器の作り方を教わり、現在はベテランの陶器職人で、彼の自宅には多くの観光客も訪れる。父親は2005年に亡くなり、技術と家を吐爾遜さんに残した。家はカシュガル旧市街地南東の高台にあり、吐曼河に面する。河床から原料がとれるため、ここに多くの陶器職人が集まった。吐爾遜さんは、「最盛期にカシュガルの陶器工房はこの崖の上に集中し、100軒以上あったが、現代アートの影響で陶器はカシュガル人の必需品ではなくなり、今では5軒ほどの工房しかない」と話した。
「政府の保護、観光業の発展がなければ、この技術を伝えられていなかったかもしれない」と吐爾遜さん。自治区クラス無形文化遺産伝承者である彼は毎年、4800元の補助金を受け取っている。旧市街地は2009年から修繕と補強を開始し、観光客が増えていき、彼の陶器工房も活気が出てきたという。吐爾遜さんの家のベランダから見ると、曲がりくねった吐曼河が大地を潤し、巨大観覧車がこの古い町の若さと活力を表している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年3月27日
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